平遥県

平遥県は、中国山西[[省]]晋中市に位置する県です。県人民政府は城西街道に所在しています。

地理・経済

平遥県は太原盆地の西南端、汾河の東岸に位置し、省都である太原市から約80kmの距離にあります。近隣には同じく国家歴史文化名城に指定されている祁県があります。県内には鉄道の同蒲線と大運高速公路が南北に走っています。

経済は農業が中心で、穀物や綿花が生産されています。また、平遥牛肉や推光漆器などの特産品も有名で、特に平遥牛肉は高い評価を得ています。

歴史

平遥は、明代から清代にかけての中国の典型的な城郭都市であり、その街路の配置、商店や住居などの古建築は、当時の姿を良く残しています。その保存状態は中国でも有数のレベルです。

春秋時代には晋に、戦国時代には趙に属していました。前漢時代には京陵県が設置され、その後の南北朝時代に、現在の呂梁市文水県南西部にあった平陶県がこの地に移され、平遥県と改称されました。

清代、特に清朝末期には、平遥は中国の金融中心地として繁栄しました。最盛期には20数軒もの大規模な票号（近代以前の金融機関）が拠点を置き、中国全土の票号の半分以上が集中していました。これらの票号は各地に支店を展開し、金融業を営んでいました。中でも、19世紀初頭の道光年間に設立された「日昇昌」は、「匯通天下」と称され、19世紀後半には中国最大の票号として名を馳せました。しかし、辛亥革命により清朝が倒れると、債権回収が困難となり、これらの票号は没落していきました。現在、これらの票号の建物は観光地として公開されています。

平遥古城は、明代初期に築かれた城壁と街並みが当時の姿を残しており、1986年に国家歴史文化名城に指定、1997年にはユネスコの世界遺産に登録されました。また、平遥城牆、鎮国寺、双林寺、慈相寺、平遥文廟などが全国重点文物保護単位に指定されており、南大街は2010年に中国歴史文化名街の一つに選ばれています。

行政区画
平遥県は、以下の行政区画に区分されています。

街道:
城西街道
城東街道
古城街道
鎮:
古陶鎮
段村鎮
東泉鎮
洪善鎮
寧固鎮
郷:
南政郷
中都郷
岳壁郷
卜宜郷
朱坑郷
襄垣郷
杜家荘郷
香楽郷


関連項目

平遥古城
* 清世県

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