平野仁

平野仁（ひらの じん） - 漫画家の経歴と作品

平野仁は日本の漫画家で、福島県南会津郡に生まれました。本名は平野仁（ひとし）で、主に原作付きの劇画を手がけています。彼のキャリアは、アニメーションの分野から始まりました。21歳でテレビ動画の会社に入社し、2年間にわたってアニメーターとして活動し、その間に『がんばれ!マリンキッド』などの作品で作画を担当しました。

アニメーターの活動に加え、小遣い稼ぎの目的で劇画を出版社に持ち込むようになり、彼のデビュー作は『漫画サンデー』の増刊号に掲載された原作付き作品でした。当初は「H・ハンター」というペンネームを使用していましたが、作品の具体的なタイトルについては記憶がないとのことです。その後の4ヶ月間はアニメーターと劇画家の仕事をしながら過ごしましたが、次第に劇画に専念することになり、主に芳文社の『週刊漫画TIMES』や『漫画パンチ』などで作品を発表するようになりました。

1975年頃には少年誌に進出し、小学館の『週刊少年サンデー』や『ビッグコミック』などで名を馳せることになります。この時期、彼は漫画原作者の小池一夫とのコンビを組み、『青春の尻尾』や『少年の町ZF』、『サハラ 女外人部隊』などの代表作を手がけました。これらの作品は当時の若者たちに広く受け入れられ、多くの読者を魅了しました。

1980年代前半に入ると、平野は主な舞台を青年漫画誌に移し、双葉社の『漫画アクション』やリイド社の『リイドコミック』などで、漫画原作者と共に多くの作品を生み出しました。彼のスタイルは多様で、様々なジャンルの漫画に取り組むことで知られています。

主な単行本リスト

平野仁が手がけた作品は多岐にわたります。以下に代表的な単行本をいくつかご紹介します：

• - 黒衣の妖女（青林堂）全1巻（1974年）
• - 鮮血の墓標（芸文社）全1巻 ※初期短編集（1974年）
• - 青春の尻尾（小学館）全6巻（1975年 - 1978年）原作：小池一夫
• - 蒼い狙撃者（桃園書房）全1巻（1977年）
• - 少年の町ZF（小学館）全9巻（1977年 - 1979年）原作：小池一夫
• - サハラ 女外人部隊（小学館）全8巻（1978年 - 1979年）原作：小池一夫
• - アリサ！（秋田書店）全4巻（1979年 - 1980年）
• - ハードオン（双葉社）全2巻（1981年）
• - メロス（双葉社）全4巻（1982年 - 1983年）原作：外浦吾朗
• - 凄春トライアングル（リイド社）全7巻（1984年 - 1985年）協力：やまざきせいや
• - 呪われた町（リイド社）全3巻（1985年）原作：工藤かずや
• - 芝の貴婦人（講談社）全8巻（1989年 - 1990年）原作：牛次郎

平野仁は、その幅広い作品群や独特な描写スタイルによって、漫画界に大きな足跡を残しています。彼の作品は、視覚的な表現を通じて物語を豊かにし、多くの読者に感動を与え続けています。

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