平野俊貴

平野 俊貴（ひらの としき）

平野俊貴は、日本のアニメ界で著名なアニメーター、キャラクターデザイナー、監督として知られています。彼は1956年10月3日、東京都新宿区に生まれ、本名は平野俊弘です。現在は自身が設立した有限会社平野俊貴事務所の代表を務めており、アニメーション制作において多岐にわたる役割を果たしています。また、彼の妻は流行のアニメ作品で名を馳せているアニメーター兼漫画家の垣野内成美です。

略歴

平野は千代田デザイナー学院のグラフィックデザイン科に在学中、東映動画の制作現場を訪れたことがきっかけで、アニメーションの道を志すようになります。彼は当初、東映動画でのアルバイトを希望しましたが、そのスタイルが無かったため、スタジオNo.1を紹介され、そこで動画制作をスタートさせました。その後、湖川友謙が率いるビーボォー、自らが設立したスタジオイオ、さらには石黒昇が指揮するアートランド、三浦亨のAICなど、数多くのスタジオでキャリアを積んでいきました。

活動と業績

1982年、彼の名前が広く知られるようになったのは、アートランドにおいて作画監督を務めたテレビアニメ『超時空要塞マクロス』での女性キャラクターの描写が評価されたことです。その後、劇場映画『超時空要塞マクロス 愛・おぼえていますか』やOVA『メガゾーン23』でもキャラクターデザインを手掛け、1985年にはテレビアニメ『忍者戦士飛影』のキャラクターデザインを担当し、一気に人気アニメーターとしての地位を確立しました。

彼の監督デビュー作となったOVA『戦え!!イクサー1』は、特撮とスプラッタホラーの要素を取り入れた作品で、友人の阿乱霊との共同作業で実現しました。この作品は予期せぬ好レスポンスを受け、続編が制作されるなど、成功を収めました。特に彼は、特撮独特のモチーフをアニメーションに取り入れる手法が評価されています。

1980年代後半には、アニメファンから熱烈な支持を受ける『破邪大星ダンガイオー』や『冥王計画ゼオライマー』などのマニア向けOVAがありました。これらの作品は、元々彼が監督を予定していた『マジンガーZ』のリメイク案に基づいて再構成されたものです。

1990年代以降は、東京ムービーを拠点とし、監督業を中心に活動を続けています。特に、特撮とホラー、アクション要素を結びつけた作品『デビルマンレディー』が評価され、さらに彼のスタイルを確立していきました。

その他の活動

さらに、平野は妻の垣野内成美が手がける『吸血姫美夕』や『風雲三姉妹LIN』の原作協力も行っています。彼の影響は、アニメータージャンルの枠を超えて広がっています。

彼の作品は、テレビアニメ、映画、OVA、さらにはWebアニメまで多岐にわたり、数多くのジャンルで活躍している平野の才能は、今後もアニメ界で光り輝き続けることでしょう。

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