平野裕志朗

平野 裕志朗（ひらの ゆうしろう）

平野 裕志朗（ひらの ゆうしろう、1995年8月18日 - ）は、北海道苫小牧市出身のプロアイスホッケー選手である。ポジションはフォワードで、現在はドイツのアイスホッケーリーガ2（DEL2）に所属するクレーフェルト・ピングーイネでプレーしている。

来歴

白樺学園高校卒業後、アジアリーグアイスホッケーに参戦する東北フリーブレイズに入団し、プロとしてのキャリアをスタートさせた。入団1年目から海外挑戦制度を利用し、スウェーデンのジュニアリーグ（J20 SuperElit）に属するティングスリュードAIFのU-20チームに所属した。

2015年には、北米最高峰リーグであるナショナルホッケーリーグ（NHL）のシカゴ・ブラックホークスのルーキーキャンプに参加した。同年にはアイスホッケー日本代表にも初めて選出され、以降、世界選手権やオリンピック予選など、国際大会で日本代表として継続的にプレーしている。翌2016年にもNHLのサンノゼ・シャークスのルーキーキャンプに招集されるなど、北米への道を模索した。

2018-19シーズンは、北米の3部に位置するイーストコースト・ホッケー・リーグ（ECHL）のウィーリング・ネイラーズでプレー。レギュラーシーズン67試合に出場し、19ゴール38アシストを記録した。このシーズン中の2019年1月には、北米2部に相当するアメリカン・ホッケー・リーグ（AHL）のウィルクス・バリ・スクラントン・ペンギンズと契約。出場機会は1試合だったが、1アシストを記録し、日本生まれの選手としてAHLで初めてポイントを挙げた。

2020年の秋には、ECHL開幕までの期限付きという形で、アジアリーグに新規参入した横浜GRITSに加入。その後、ECHLのシンシナティ・サイクロンズと契約したが、COVID-19パンデミックの影響によりチームがリーグへの不参加を決定。これに伴い、横浜GRITSとの契約を2021年3月末まで延長し、アジアリーグでシーズンを過ごした。2021年5月、海外挑戦の意思を尊重される形で横浜GRITSを契約満了で退団。

同年夏、期限付きで再び横浜GRITSに加入したが、9月には海外への移籍が決定した。ECHLのシンシナティ・サイクロンズと改めて契約を結び、10月には北米へ渡った。2022年1月6日、所属元のサイクロンズの上位リーグであるAHLのアボッツフォード・カナックスに昇格。この試合でゴールを記録し、2019年の初ポイントに続き、日本生まれの選手としてAHLで初めてゴールを挙げた選手となった。

2022年7月、アボッツフォード・カナックスとAHL/ECHL間のツーウェイ・コントラクトを締結。同年9月にはカナックスのトレーニングキャンプおよびプレシーズンのロースターにも名を連ねた。2023年1月、ECHLのシンシナティ・サイクロンズへ配属された。

2023年7月、AHLのユティカ・コメッツと新たにツーウェイ・コントラクトを結んだ。2023-24シーズン開幕はECHLのアディロンダック・サンダーで迎えた。

日本代表としては、2024年1月にハンガリーで行われたミラノ・コルティナダンペッツォオリンピック3次予選に、同年夏にデンマークで開催された最終予選に、それぞれ日本代表メンバーとして選出され出場するなど、継続的に代表活動に参加し貢献している。

クラブキャリアにおいては、2024年7月にはオーストリア、イタリア、スロベニアなどのトップクラブが集まるICEホッケーリーグのHCインスブルックと契約し、ヨーロッパへ活動の場を移した。そして2025年1月27日には、現在の所属チームであるドイツ・アイスホッケーリーガ2（DEL2）のクレーフェルト・ピングーイネへ移籍し、ヨーロッパの有力リーグでプレーを続けている。

人物

自身のYouTubeチャンネル「裕志朗チャンネル【Y's channel】」を運営し、アイスホッケーに関する情報を積極的に発信するなど、情報発信活動も行っている。

まとめ

東北フリーブレイズでのプロ入りから、スウェーデン、北米（AHL、ECHL）、そしてヨーロッパ（ICEHL、DEL2）へと活躍の場を広げ、AHLでは日本人初のポイントとゴールを記録するなど、日本のアイスホッケー史に特筆すべき業績を残したパイオニアの一人。日本代表としても長年貢献し、世界の舞台で挑戦を続ける日本を代表する選手である。

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