広寧郡

広寧郡（こうねいぐん）は、中国の晋代から南北朝時代にかけて、華北の各地に設置された郡です。それぞれの地域において異なる歴史と管轄を持ちました。以下に、各広寧郡の詳細を解説します。

下洛広寧郡（現在の河北省張家口市）

西晋の太康年間に上谷郡を分割して設置されました。幽州に属し、郡治は下洛県に置かれました。下洛・潘・涿鹿の3県を管轄していました。

渭州広寧郡（現在の甘粛省漳県）

北魏の時代に設置され、渭州に属していました。障・新興の2県を管轄していました。この地域の広寧郡に関する詳しい歴史は、限られた情報からでは不明な点が多いです。

朔州広寧郡（現在の山西省寿陽県）

北魏の時代に設置され、朔州に属していました。石門・中川の2県を管轄していました。北周の時代に廃止されました。比較的短期間でその役割を終えたと考えられます。

新蔡広寧郡（現在の河南省新蔡県）

北斉の時代に蔡州を廃止して広寧郡が置かれました。しかし、583年（開皇3年）に隋が郡制を廃止した際、広寧郡も廃止されました。こちらも短命な郡であったと言えます。

修武広寧郡（現在の河南省修武県）

東魏の時代に修武に設置されました。しかし、北周の時代に廃止されています。具体的な管轄県や詳細な歴史については、現存する資料が少ないため不明です。

沁水広寧郡（現在の山西省沁水県）

この広寧郡は北斉の時代に廃止されました。設置時期や管轄地域など、詳しい情報は限られています。

このように、広寧郡は各地に存在しましたが、その多くは短期間で廃止されたり、詳しい歴史が不明であったりします。それぞれの広寧郡は、その時代の政治状況や地域事情によって設置・廃止されたと考えられます。限られた情報ではありますが、各広寧郡の概要をまとめました。

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