広島カンツリー倶楽部

広島カンツリー倶楽部

広島カンツリー倶楽部は、広島県東広島市に位置する、一般社団法人広島カンツリー倶楽部が運営する歴史あるゴルフ場です。広大な敷地には、それぞれ異なる特徴を持つ「西条コース」と「八本松コース」の2つの18ホール、計36ホールが展開されています。特に八本松コースは、過去に多くの全国規模の重要なゴルフ大会の舞台となってきたことで知られています。

当倶楽部は、地域のゴルフ愛好家や財界からの強い要望を受け、1955年に設立されました。同年10月には、最初に「西条コース」が開場。このコースは、アウトコースを丸毛信勝氏、インコースを日本を代表するコース設計家の一人である上田治氏がそれぞれ設計を手がけました。その後、1963年には、同じく上田治氏の設計による「八本松コース」が完成し、現在の36ホールの規模となりました。

八本松コースは、その優れたコースコンディションと戦略性の高さから、数多くのプロゴルフトーナメントの開催地に選ばれてきました。1972年には、広島テレビ放送の開局10周年を記念して、男子プロツアーである「広島オープンゴルフ」がここでスタート。その後、スポンサーを変えながらも「ヨネックスオープン広島」「住建産業オープン広島」「ウッドワンオープン広島ゴルフトーナメント」として名称が引き継がれ、2007年まで長きにわたり開催されました（ただし、一部年度は西条コースで開催）。また、翌1973年からは女子プロツアー「広島女子オープンゴルフ」も開催され、1996年まで続きました（こちらも開催時期により別コースが使用されたこともあります）。さらに、日本の女子ゴルフ最高峰の大会である日本女子オープンゴルフ選手権競技は1979年と2004年の2回、国際大会であるマツダジャパンクラシック（現在のTOTOジャパンクラシック）も1984年に1回、この八本松コースで開催されています。特筆すべきは、1994年に広島で開催された第12回アジア競技大会においても、ゴルフ競技の公式会場として使用されたことです。これらの実績は、八本松コースが国内外から高く評価されている証と言えるでしょう。

各コースの特徴

西条コース

開場日: 1955年10月15日
設計者: Out: 丸毛信勝、In: 上田治
コース: 18ホール / パー72 / 全長 6,713ヤード (Out: 3,316Y, In: 3,397Y)
概要: 適度な起伏を持つ地形にレイアウトされており、八本松コースに比べて全体的に広々とした設計が特徴です。全てのホールが美しい松林によってセパレートされており、自然豊かな景観の中でプレーを楽しめます。
所在地: 広島県東広島市西条町下三永730-10
アクセス: 山陽本線 西条駅から車で約15分、山陽新幹線 東広島駅から車で約5分。

八本松コース

開場日: 1962年11月29日
設計者: 上田治
コース: 18ホール / パー72 / 全長 7,035ヤード (Out: 3,584Y, In: 3,451Y)
概要: 高低差をほとんど感じさせないフラットな設計が特徴ですが、西条コースと比較するとややタイトで、より戦略的なコースマネジメントが求められます。こちらも全てのホールが松林によってセパレートされています。国内有数のビッグトーナメント開催実績を持つ、名実ともに倶楽部のチャンピオンコースです。
所在地: 広島県東広島市八本松町原11083-1
アクセス: 山陽本線 八本松駅から車で約15分、西条駅から車で約20分。山陽新幹線 東広島駅から車で約15分。

主な開催大会

以下は、広島カンツリー倶楽部で開催された主なゴルフ大会の一部です。

西条コース:
中四国オープンゴルフ選手権競技 (1976年, 1978年, 1985年)
広島女子オープンゴルフ (1984年, 1994年 - 1996年)
八本松コース:
日本女子オープンゴルフ選手権競技 (1979年, 2004年)
マツダジャパンクラシック (1984年)
広島オープン / 他 (1972年 - 2007年 ※一部西条コース)
広島女子オープンゴルフ (1973年 - 1974年, 1976年 - 1977年, 1980年, 1982年 - 1983年, 1987年)
* 1994年アジア競技大会ゴルフ競技

広島カンツリー倶楽部は、設立から半世紀以上の歴史を持ち、日本のゴルフ界における重要な役割を担ってきた名門コースです。異なる個性を持つ2つのコースは、幅広いレベルのゴルファーに挑戦と楽しみを提供し続けています。

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