広島県道157号松永新市線

広島県道157号松永新市線（ひろしまけんどう157ごう まつながしんいちせん）は、広島県福山市内に位置する一般県道です。

この路線は、福山市西部に位置する神村町（かむらちょう）を出発点とし、北東方向へ進んで福山市新市町大字戸手（とで）に至ります。全体の長さは約14.0キロメートルであり、地域間の連絡を担う道路として利用されています。しかし、路線の全区間を通じて、車両の通行に制約がある箇所が存在することも特徴の一つです。

路線データ

路線の出発点である起点は、福山市神村町の「福山西署入口交差点」であり、ここでは主要幹線道路である国道2号と接続しています。

終点は、福山市新市町大字戸手にある「戸手高校入口交差点」で、ここでは国道486号および広島県道181号下御領新市線と交差します。

路線の総延長は14.0キロメートルです。

歴史

本路線の起源は、1960年（昭和35年）10月10日に広島県告示第682号により、広島県道25号松永新市線として認定されたことにさかのぼります。

その後、沿線地域における行政区画の変更に伴って、路線の状況や表記に変更が生じました。1966年（昭和41年）5月1日には、福山市と旧松永市が合併して新たな福山市が発足したことに伴い、起点の地名表記が松永市神村町から福山市神村町に変更されました。

1972年（昭和47年）11月1日には、広島県による県道番号の見直しが行われ、この際に現在の県道番号である157号が付与されました。

さらに、福山市は1970年代から2000年代初頭にかけて、路線の周辺にあった芦品郡（あしなぐん）の町村を編入しました。具体的には、1974年（昭和49年）4月1日に芦田町、1975年（昭和50年）2月1日に駅家町が編入されています。そして、2003年（平成15年）2月3日に芦品郡新市町が福山市に編入されたことにより、広島県道157号松永新市線は、その全区間が福山市の市域内に位置する路線となりました。

路線状況

本路線は、一部に狭い区間が多く残されており、特に大型車両が通行する際や、対向車とのすれ違いが困難な箇所が存在します。

本来、松永地区と新市地区を直接結ぶ役割が期待される路線ですが、実際の利用状況としては、松永方面から芦品広域農道を経由して、さらに北東の神辺地区へ向かう際の迂回路や抜け道として利用される傾向が見られます。

路線上には、道路施設として橋梁がいくつかあり、福山市新市町大字相方（さがた）を流れる芦田川を渡る「佐賀田橋」などが主要なものとして挙げられます。

地理

広島県道157号松永新市線は、その全区間が広島県福山市を通過します。

他の主要な交通路との接続としては、起点で国道2号と、終点で国道486号および広島県道181号下御領新市線とそれぞれ交差します。また、交通インフラとしては山陽新幹線とも交差する地点があります。

沿線には、公共機関、教育施設、商業施設、自然景観などが点在しています。主な沿線施設には、福山西警察署（旧松永警察署）、広島県立松永高等学校、松永カントリークラブ、福山郵便局、広島県立戸手高等学校などがあります。

自然景観としては、沿道から眺めることができる大谷山や、路線が渡る芦田川などがあります。

また、地域の歴史や文化に関連する名所・旧跡・観光地も周辺に点在しています。戦国時代末期の山城跡で石垣が確認できる相方城（さがたじょう）跡や、潮崎山古墳といった史跡が挙げられます。これらの史跡の一部は、中国自然歩道からもアクセス可能です。

このように、広島県道157号松永新市線は、福山市内の複数地域を結ぶ一方で、歴史的な変遷や道路状況、利用実態において特有の側面を持つ一般県道です。

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