康帝 (東晋)

康帝（こうてい）

康帝（こうてい）は、東晋の第4代皇帝であり、諱は岳（がく）、字は世同（せいどう）である。明帝の次男として生まれ、兄である成帝の崩御後、皇位を継承したが、在位期間はわずか2年ほどであった。

生涯

咸和元年（326年）に呉王に封じられ、翌年には琅邪王に改封された。咸和9年（334年）には散騎常侍を拝命し、驃騎将軍が加えられた。咸康5年（339年）には侍中・司徒となった。

咸康8年（342年）、成帝が崩御した際、成帝には二人の幼い子（司馬丕と司馬奕）がいた。しかし、外戚としての権力を維持しようとした庾冰は、「国難の時期に幼い皇帝はふさわしくない」という名目を掲げ、同母弟であった司馬岳を皇位に就けた。

康帝の短い治世のほとんどは、後趙の石虎との戦いに費やされた。この戦いの中で、後に西府軍団を率いることになる桓温が頭角を現している。しかし、朝廷の実権は庾冰・庾翼兄弟が握ったままであり、康帝は皇帝としての力量を発揮することができなかった。建元2年（344年）9月、康帝は式乾殿で崩御した。享年は23歳であった。

宗室

正室：褚蒜子（康献皇后）- 褚裒の娘
長男：穆帝 司馬聃（彭子）- 第5代皇帝

脚注

伝記資料
『晋書』巻7 帝紀第7 康皇帝
関連項目
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