弥努摩内親王

弥努摩内親王の生涯と系譜

弥努摩内親王（みぬまないしんのう）は、平安時代の日本において重要な地位を占めた皇女であり、光仁天皇の子供として生まれました。彼女の母親は県主島姫であり、右大臣にあたる神王の妻として知られています。名前は美努摩や弥奴摩とも表記され、その存在は多くの歴史文献に記録されています。

内親王への叙位

弥努摩内親王は、宝亀元年（770年）に父の光仁天皇の即位に伴って内親王に叙せられました。この年、彼女は異母姉である能登女王と共に四品の位を授与され、皇族としての地位を確立しました。彼女の叙位は、当時の皇族にとって非常に重要な出来事であり、後の彼女の人生にも大きな影響を及ぼしました。

神王との結婚

宝亀6年（775年）になると、弥努摩内親王は従兄である神王の元に嫁ぎ、彼の室となります。彼女の結婚によって、神王は内親王を妻に持つことでさらなる権力を得ることができました。弥努摩内親王の娘、浄庭女王は酒人内親王の退下を受けて斎王に選ばれることになります。このことから、弥努摩内親王はその後の子孫や親王家への影響力を持つこととなりました。

身分の昇叙

宝亀11年（780年）には、弥努摩内親王が三品に昇叙されることが記録されています。この昇叙は彼女の地位をより一層高め、皇族としての存在感を強化する重要なステップでした。また、彼女は宗教的な意義も持ち合わせており、延暦24年（805年）には、僧侶59人が皇室から受け取られるということもあったとされています。これは当時の宮廷文化や宗教との深い関わりを示しています。

最期

弥努摩内親王の生涯は大同5年（810年）2月に終わりを迎えました。彼女の死は、当時の皇族にとって大きな損失であり、彼女の存在は歴史の中に深く刻まれています。

系譜

弥努摩内親王の家系は光仁天皇を父に持ち、母は県主島姫です。彼女の夫である神王との間には、浄庭女王という娘がいます。このように弥努摩内親王は、平安時代の宮廷の中心で生き、尊い血脈を十分に引き継いでいました。

参考文献

• - 森田悌訳 「日本後紀：全現代語訳」（上巻）講談社学術文庫、2006年。
• - 宇治谷孟訳 「続日本紀：全現代語訳」（下巻）講談社学術文庫、1995年。

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