張俊雄

張俊雄（ちょう しゅんゆう）は、1938年3月23日に生まれた台湾の政治家です。民主進歩党（民進党）に所属し、行政院長（首相）や海峡交流基金会理事長といった要職を歴任しました。彼の政治キャリアは、弁護士としての活動から始まり、台湾の民主化運動において重要な役割を果たしました。

政界進出まで

張俊雄は嘉義高級中学を卒業後、国立台湾大学法学部に入学しました。大学在学中には、国際法の彭明敏教授から大きな影響を受けました。卒業後は弁護士として活動し、1979年に発生した美麗島事件では、高俊明の弁護を担当しました。この事件は、台湾の民主化運動における重要な転換点であり、張俊雄もその歴史的な瞬間に深く関与しました。

立法委員時代

1983年から2000年までの間、張俊雄は立法委員を4期連続で務めました。1986年の民進党結成時には中心メンバーの一人として活躍し、党の基盤を築く上で重要な役割を果たしました。1994年には高雄市長選挙に立候補しましたが、国民党の呉敦義候補に敗れました。この選挙戦は、彼の政治キャリアにおいて重要な経験となりました。

陳水扁政権時代

2000年、陳水扁総統（当時）と「核四問題（台湾第四原子力発電所建設問題）」で対立した唐飛行政院長の辞任を受けて、張俊雄は行政院長に就任しました。これは民進党籍として初の行政院長就任であり、台湾政界における大きな転換点となりました。しかし、在任中は民進党と野党の対立が激しく、2001年12月の立法委員選挙後、行政院長を辞任しました。2005年には、対中窓口機関である海峡交流基金会理事長に就任しましたが、中台対話は進展しませんでした。

2007年には、蘇貞昌行政院長の辞任を受けて再び行政院長に就任し、陳水扁総統の退任までその職を務めました。二度目の行政院長在任中は、台湾の国内政治における様々な課題に取り組むとともに、対外関係にも尽力しました。

張俊雄の政治キャリアは、台湾の民主化運動と密接に結びついており、彼の行動と決断は、台湾の政治史において重要な意味を持っています。彼は、弁護士としての経験を生かし、民主化運動を支援するとともに、立法委員や行政院長として、台湾の政治と社会の発展に大きく貢献しました。彼のリーダーシップは、台湾の政治において重要な役割を果たし、その影響は今日まで続いています。

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