張広建

張広建（ちょう こうけん、字は勲伯）は、清朝末期から中華民国初期にかけて活躍した政治家であり軍人です。彼は特に民国初期の数年間、甘粛省を統治し、北京政府における安徽派の重要な人物として知られています。

清末から民国初期の活動

張広建は、清朝末期に候補知県となります。1911年（宣統3年）の辛亥革命の際には、山東布政使兼管漕運事宜に任命され、その後、山東巡撫兼提督に昇進しました。1912年（民国元年）3月には、山東都督に就任しますが、同年12月には京兆府尹に異動となります。

1914年（民国3年）3月、張広建は甘粛都督兼民政長に就任し、以後6年間にわたり甘粛省を統治することになります。この間、彼は甘粛省の政治・経済に大きな影響力を行使しました。

袁世凱の皇帝即位とその後

1915年（民国4年）、袁世凱が皇帝として即位すると、張広建は袁世凱から一等子爵に封じられました。しかし、翌1916年（民国5年）6月に袁世凱が死去すると、張広建は安徽派に属し、その一員として活動することになります。

1920年（民国9年）の安直戦争で安徽派が敗北すると、張広建もまた下野を余儀なくされます。その後は天津の租界に隠棲し、政治の表舞台から姿を消しました。

晩年と最期

日中戦争（抗日戦争）期には、故郷である合肥に滞在していましたが、日本の傀儡政権への参加を日本側から求められた際に、これを拒否したため、日本側から迫害を受けることになります。その後、張広建は逃亡を試みましたが、その途中で病に倒れ、75歳で亡くなりました。

参考文献

来新夏ほか『北洋軍閥史 下冊』南開大学出版社、2000年。ISBN 7-310-01517-7。
徐友春主編『民国人物大辞典 増訂版』河北人民出版社、2007年。ISBN 978-7-202-03014-1。
林世田・劉波「国家珍貴古籍特展：跨越千年的対話」『光明日報』中華読書報, 2009.6.24.
劉寿林ほか編『民国職官年表』中華書局、1995年。ISBN 7-101-01320-1。

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