彦坂直人

彦坂直人

彦坂直人（ひこさか なおと、1962年3月17日生まれ）は、日本を代表する囲碁棋士の一人。愛知県名古屋市出身。酒井利雄八段門下。日本棋院中部総本部所属。

人物

中央を重視する奔放な棋風で知られ、そのアグレッシブな姿勢は多くのファンを魅了。一方で、自ら「ポカ」が多いと語るなど、親しみやすい一面も持つ。ファッションセンスにも定評があり、棋士の中でもひときわ目立つ存在。

経歴

父親がアマチュア六段という囲碁一家に育つ。小学校5年生の頃から囲碁に興味を持ち、碁会所に通い始める。1974年に酒井七段に入門し、1976年にプロ初段。順調に昇段を重ね、1992年には九段に昇段。

1982年には、留園杯争奪戦で優勝。1983年には、21歳という若さで天元戦挑戦者決定戦に進出。淡路修三九段との対局では、36手目の見損じにより敗れる。

1996年には本因坊リーグ入りを果たし、4期に渡ってリーグに在籍。1998年、十段戦で敗者戦を勝ち上がり、挑戦者決定戦で趙治勲を破り、加藤正夫十段に挑戦。3勝2敗で勝利し、十段位を獲得。中部総本部所属としては、羽根泰正以来の七大タイトル獲得という快挙を達成。翌年には、小林光一に0-3で敗れ、十段位を失冠。

1998年の世界囲碁選手権富士通杯では、準決勝で李昌鎬に敗れるも4位入賞。この時の対局で、後に流行する「星へのコゲイマかかり・コゲイマうけに対するツケ」という新手を見せている。この活躍により、賞金ランキングで自身初のトップ10入り（7位）を果たす。

1999年には、棋聖戦挑戦者決定戦に進出するが、王立誠に敗れる。同年の本因坊戦リーグでは5勝2敗の成績でプレーオフに進出するが、趙善津に敗退。同年、碁聖戦でも挑戦者決定戦に進出するが、小林光一に敗れた。賞金ランキングは2年連続の7位。

その後も、2000年に棋聖戦リーグ入り、2001年と2007年に名人戦リーグ入りを果たすなど、活躍を続ける。

2012年には、第37期碁聖戦でベスト4に進出。

2016年8月18日には、日本棋院史上19人目となる公式戦通算1000勝を達成。54歳5ヶ月、入段から40年4ヶ月での達成で、達成時の勝率は.648。

若手時代には、依田紀基の紹介で藤沢秀行の秀行塾に参加。

2002年の十段戦予選の依田紀基戦では、珍しい三コウ無勝負を記録。

タイトル歴

十段（1998年）

その他の棋歴

国際棋戦

IBM早碁オープン戦 3位（1989年）
世界囲碁選手権富士通杯 4位（1998年）
三星火災杯世界オープン戦 ベスト4（1999年）、ベスト8（1997年）

国内棋戦

留園杯争奪早碁トーナメント戦 優勝（1982年）
新鋭トーナメント戦 準優勝（1987年）
王冠戦 準優勝（1996年、2003年）
鶴聖戦 準優勝（2000年）
* 棋聖戦 五段戦優勝（1983年）、六段戦優勝（1985年）

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