留園杯争奪早碁トーナメント戦

留園杯争奪早碁トーナメント戦は、1977年（昭和52年）に中華料理店「留園」の社長である盛毓度によって創設された、日本の囲碁の若手棋戦です。若手棋士の育成を目的とし、1986年（昭和61年）の第10期まで開催されました。

概要

この棋戦は、選抜された8名の棋士によるトーナメント戦で、対局は東京都港区にあった中華料理店「留園」にて公開で行われました。呉清源、林海峰を囲む呉林会の発起により、大竹英雄の協力を得て開始されました。また、呉清源、林海峰、大竹英雄という当時のトップ棋士たちによる解説会も行われ、対局をより深く楽しむための要素となっていました。

国際交流にも貢献しており、第4期には馬暁春、邵震中、第5期には曹大元、宋雪林といった中国棋士がそれぞれ2名ずつ出場し、国際色豊かな棋戦となりました。

歴代優勝者

以下に歴代の優勝者と決勝戦の対戦カードを示します。（左が優勝者）

1977年：片岡聡 - 小川誠子
1978年：片岡聡 - 山城宏
1979年：王銘琬 - 園田泰隆
1980年：小林覚 - 新垣武
1981年：小林覚 - 新垣武
1982年：彦坂直人 - 石倉昇
1983年：鄭銘瑝 - 安田泰敏
1984年：小県真樹 - 大矢浩一
1985年：マイケル・レドモンド - 村松竜一
1986年：趙善津 - 村松竜一

参考文献

大橋敏雄「「留園杯」若人たちの十年史」（『棋道』1986年11月号）

外部リンク

囲碁データベース「留園杯戦」 - ウェイバックマシン（2009年3月5日アーカイブ分）

留園杯は10年という短い期間で幕を閉じましたが、多くの若手棋士を育成し、囲碁界に大きな足跡を残しました。また、国際交流の面でも貢献し、囲碁の普及に一役買ったと言えるでしょう。

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