彭真

彭 真の生涯と政治活動

彭真（ほう しん、簡体字：彭 真、英語：Peng Zhen）は、1902年に山西省の曲沃県に生まれ、中華人民共和国の政治家として数々の重要な役職を歴任しました。彼は中共八大元老の一人であり、政治的な影響力と実績を誇ります。彼のキャリアは、文化大革命を両極端に経験し、政治的苦難を乗り越えた復活の物語でもあります。

初期の人生と共産党への加入

彭真は元々は傅懋功という名で知られ、1922年に山西省立第一中学に入学する中でマルクス主義に触れました。1923年には中国社会主義青年団に参加し、さらに山西省共産党の結成に貢献。この経歴を持つ彼は、天津市党委書記代理や中央党関係の要職を歴任し、1929年には逮捕されるも党活動を続けました。1935年に脱獄し、1941年に党中央組織部長に就任。1945年の第7回党大会では中央委員に選ばれ、さらなる出世を果たしました。

中華人民共和国成立後の活動

1949年に中華人民共和国が成立すると、彭真は全国政治協商会議において重要な役職に就任し、建国当初からの中心メンバーとしての地位を確立しました。彼は中央人民政府委員、政務院政治法律委員会副主任などを歴任し、1950年代には北京市党委第一書記及び市長を兼任しました。その後も1954年には全国人民代表大会常務副委員長として政界の一翼を担いました。特に、北京市の発展に寄与し続けました。

文化大革命と失脚

しかし、彭真のキャリアは1966年の文化大革命によって大きな打撃を受けます。彼は文革の初期に、狭い立場から「海瑞罷官」の批判に対抗しようとしましたが、毛沢東からの圧力を受け、彼の立場は危うくなります。最終的に1966年に名指しで批判され、5月には失脚が確定しました。彼に対する攻撃は、文化大革命の激化と共に強まり、彼の名は反革命的な証拠とされ、紅衛兵によって公然と侮辱される事態に至りました。

復活と晩年

1979年、彼は第5期全人代常務副委員長として政界に復帰します。復帰後も党中央政治局員として再選されるなど、再び重要な役割を果たしました。彼の発言は、過去の誤りと革命的罪を厳格に区別すべきだというものであり、政治的な安定の模索が伺えました。1983年には全人代常務委員長に選出され、全人代の権威を高めるために尽力します。

特に1985年には日本を訪れ、国会で演説を行うなど国際的な動きも見せましたが、この間に鄧小平の改革開放路線を支持し続けました。

最終的に1988年に全人代常務委員長を退任し、1997年4月26日に94歳で死去します。彼の人生は、政治的な波乱の時代を生き抜いた一人の政治家の物語そのものであり、その影響は現代の中国の政治においても色濃く残っています。

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