御岳山 (東京都)

御岳山：霊峰と自然が織りなす聖地

東京都青梅市に位置する御岳山（みたけさん）は、標高929メートルの山です。古くから山岳信仰の対象とされており、山頂には武蔵御嶽神社が鎮座し、多くの参拝客が訪れます。武蔵国に属した歴史を持つことから、武蔵御岳山とも呼ばれています。

神々しい自然と歴史的建造物

御岳登山鉄道のケーブルカー御岳山駅から武蔵御嶽神社へ続く参道は、かつて神社の御師（おし）たちが宿坊などを営んでいた鳥居前町（御師集落）として栄えていました。現在も歴史を感じさせる建造物が点在しています。参道の散策途中には、天然記念物に指定されている神代ケヤキや、御岳ビジターセンターを訪れることができます。

神社の奥には奥の院があり、さらに奥へと進むと大岳山、鋸山へと続く山々の連なりが目に飛び込んできます。御岳山の山域は豊かな自然に恵まれ、神木と呼ばれる巨樹や、コナラ、ミズナラなどの落葉広葉樹からなる二次林、スギやヒノキの人工林が広がっています。また、多様な種類の苔が生息しており、苔を観察するツアーも開催されています。

多彩な観光資源

御岳山は年間を通して様々な魅力を提供しています。元旦には初日の出を見ようと多くの参拝客が訪れ、山全体が神聖な雰囲気に包まれます。8月には約5万株ものレンゲショウマが咲き誇り、幻想的な風景を創り出します。また、ムササビが生息しており、その愛らしい姿は土産物にも多く描かれています。

御岳山へのアクセスは、JR青梅線御嶽駅から西東京バスに乗り換え、御岳登山鉄道のケーブルカーを利用する方法が便利です。御岳山駅から武蔵御嶽神社までは徒歩で約25分かかります。車の場合は、中央自動車道八王子ICから約60分、圏央道青梅ICから約40分です。滝本駅周辺には駐車場も整備されています。御嶽駅から滝本駅までは徒歩で約45分、滝本駅から御岳山駅までは徒歩で登り約1時間、下り約40分かかります。ただし、滝本駅から先の道路は、神社関係者や山頂集落居住者など、許可を受けた者以外、自動車の進入は禁止されています。

御嶽駅周辺の多摩川沿いは御岳渓谷として整備されており、多摩川と青梅街道（国道411号）に挟まれた遊歩道では、ハイキングやカヌーを楽しむことができます。周辺には喫茶店やギャラリーなども点在し、自然と文化が融合した空間が広がっています。

御岳山周辺

御岳山周辺には、鍋割山、大岳山、鋸山、日の出山、大塚山などの山々や、七代（ななよ）の滝、養沢（ようさわ）鍾乳洞（非公開）などがあります。これらのスポットと合わせて、奥多摩の自然を満喫する旅を計画してみてはいかがでしょうか。

アクセス情報

電車：JR青梅線御嶽駅→西東京バス→御岳登山鉄道ケーブルカー
車：中央自動車道八王子ICから約60分、圏央道青梅ICから約40分

御岳山は、自然と歴史、そして信仰が一体となった貴重な場所です。四季折々の表情を見せる山々、豊かな自然、そして歴史ある神社など、訪れる人々を魅了する要素が満載です。ぜひ一度、御岳山を訪れて、その魅力を体感してみてください。

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