御崎加代子

御崎 加代子について

御崎加代子（みさき かよこ）は、日本の経済学者であり、滋賀大学経済学部の教授及び経済経営研究所所長として活躍しています。1962年9月14日に大阪市で生まれた彼女は、1981年に大阪府立大手前高等学校を卒業後、1987年に滋賀大学経済学部を卒業しました。その後、一橋大学大学院経済学研究科に進学し、1989年に修士課程を修了し、1992年には博士課程の単位を取得して満期退学となります。

彼女の学問的なバックグラウンドは、主に高須賀義博教授と津田内匠教授の指導を受けて築かれました。大学を卒業後は、一橋大学の助手、山形大学の人文学部講師及び助教授を経て、1996年に滋賀大学の経済学部助教授に就任しました。この年から、彼女は日本評論社が発行する「経済セミナー」においてレオン・ワルラスの経済思想に関する連載を開始しました。また、1998年には彼女の論文が『ワルラスの経済思想』という書籍として出版され、翌1999年に京都大学から博士（経済学）の学位を授与されました。2003年には教授に昇格し、リヨン第2大学ワルラス研究所のメンバーにもなりました。

御崎は2006年から国際ワルラス学会の副会長を務め、2008年には日本人として初めて会長に就任します。また、この年に経済経営研究所の所長にも就任しました。彼女の専門領域は、経済学史と経済思想の研究に特化しており、彼女の業績は国内外で高く評価されています。

主な著作と研究業績

御崎加代子の著作には、単著、共著、訳書等、さまざまなジャンルが含まれています。単著としては『ワルラスの経済思想－一般均衡理論の社会ヴィジョン』（名古屋大学出版会, 1998）や、『フランス経済学史－ケネーからワルラスへ』（昭和堂, 2006）があり、最近では『Léon Walras’s Economic Thought: The General Equilibrium Theory in Historical Perspective』が2024年に刊行される予定です。

共著の研究では、『経済思想史－社会認識の諸類型』（名古屋大学出版会, 1995）や『自由と秩序の経済思想史』（名古屋大学出版会, 2002）などがあります。また、近年では経済学の歴史的視点からの研究に重きを置き、論文や書籍を通じて彼女の専門知識を広く発信しています。

主な論文には、2012年に発表された「History, Philosophy, and Development of Walrasian Economics」や、2021年の「Léon Walras and The Wealth of Nations: what did he really learn from Adam Smith?」などがあります。これらの研究は、経済思想の理解を深めるための重要な資料となっています。

所属学会と現在の活動

御崎加代子は、経済学史学会の幹事を務める一方、ヨーロッパ経済思想史学会や国際ワルラス学会にも所属しています。彼女は特に国際ワルラス学会での役割が大きく、会長として会の活動をリードし、経済思想の発展に寄与しています。また、多くのシンポジウムや会議でも講演を行い、経済学の重要性を広める活動を続けています。

御崎は、経済学の歴史や思想を通じて、現代経済の課題を解決するための知見を提供することに努めています。彼女の研究は、経済学と社会の接点を探求し、経済理論を現実の問題に適用するための重要な鍵となるでしょう。

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