御幸 (熊本市)

御幸地区の概要

御幸（みゆき）地区は、熊本県熊本市南区の北東部に位置し、熊本平野を流れる加勢川の右岸に広がっています。この地域は、かつてはのどかな田園風景が広がっていましたが、熊本東バイパスをはじめとする道路網の整備により、急速に住宅地として発展しました。現在では、住宅街と田園地帯が共存する、落ち着いた雰囲気のエリアとなっています。

地理と特徴

御幸地区は、大きく分けて御幸笛田地区、御幸木部地区、御幸西無田地区の３つのエリアに分けることができます。御幸笛田地区は、主に住宅街として発展し、御幸木部地区や御幸西無田地区は、かつては郊外の田園風景が広がっていました。しかし、近年では宅地化が進み、住宅が増えています。田園地帯では、稲作が主に行われていますが、御幸木部地区の一部では、電照菊やカラーの栽培も行われています。

河川

御幸地区には、以下の河川が流れています。

加勢川：地区の西側を南北に流れる主要な河川です。
木部川（部田川）：加勢川に合流する支流の一つです。
天明新川（旧天明新川）：地区の東側を流れています。

歴史

御幸という地名は、明治時代に明治天皇がこの地を訪れたことに由来します。明治天皇が、当時の部田村にあった陸軍野営演習場に行幸した際、この地に立ち寄られたことを記念して、御幸という名前が付けられました。御幸西4丁目の公園には、「明治天皇御幸御野立所」の記念碑が建てられています。

年表

御幸地区の歴史を年表でまとめました。

1889年4月1日：町村制施行に伴い、託麻郡の笛田村、西無田村、木部村が合併し、部田村が発足。各旧村域に大字笛田、大字西無田、大字木部が成立しました。
1892年4月1日：託麻郡が飽田郡と合併し、飽託郡となりました。
1903年3月12日：部田村が御幸村に改称しました。
1953年4月1日：飽託郡御幸村が熊本市に編入され、各大字は御幸笛田町、御幸西無田町、御幸木部町となりました。
1982年：御幸笛田町と田迎町出仲間の境界付近に「幸田市民センター」が開設されました。
1996年：御幸笛田町の北西部の一部が流通団地一丁目となりました。
1996年：御幸笛田町のうち熊本東バイパスより北側で住居表示が実施され、幸田一丁目、幸田二丁目が成立しました。
2000年：大部分で住居表示が実施され、御幸笛田一 - 八丁目、御幸西一 - 四丁目、御幸木部一 - 三丁目が成立しました。

公共施設

御幸地区には、以下のような公共施設があります。

行政：幸田総合出張所（幸田二丁目）
警察：熊本南警察署幸田交番（御幸笛田一丁目）
病院：桜十字病院（御幸木部一丁目）、ホスピタルメント桜十字（御幸笛田七丁目）、ホスピタルメントさくら西館（御幸木部一丁目）、ホスピタルメントさくら東館（御幸笛田七丁目）、熊本循環器科病院（御幸笛田二丁目）、御幸病院（御幸笛田六丁目）、後藤内科クリニック（御幸笛田四丁目）、何医院（幸田二丁目）
金融業：熊本信用金庫御幸田迎支店（御幸笛田一丁目）
製造業：西日本食品工業（幸田二丁目）
宿泊：チサンイン熊本御幸笛田（御幸笛田二丁目）

教育

御幸地区には、以下の教育機関があります。

熊本市立御幸小学校（御幸笛田七丁目）：御幸地区全域が校区です。
熊本市立託麻中学校（田迎地区）：御幸地区と田迎地区が校区となっています。1947年に御幸村と田迎村の組合により開校されました。
熊本県立高等技術専門校（幸田一丁目）

交通

御幸地区の交通手段は、バスと道路が中心です。

バス路線：熊本バスの「御幸木部線」や「流通団地線」、産交バスの「川尻県庁線」などが運行しています。
道路：国道57号（東バイパス）、熊本県道182号田迎木原線、熊本県道236号神水川尻線などが通っています。

近隣地区

御幸地区の近隣には、以下の地区があります。

南区：田迎、川尻、南高江、流通団地、富合町
東区：画図町
* 上益城郡：嘉島町

まとめ

御幸地区は、熊本市南区に位置する、歴史と発展が調和した地域です。住宅地としての機能と、自然豊かな環境が共存しており、住みやすいエリアとして知られています。医療機関や教育施設も充実しており、生活の利便性も高いのが特徴です。

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