御笠郡

御笠郡（みかさぐん）とは

御笠郡は、かつて福岡県（筑前国）に存在した郡です。1878年（明治11年）に行政区画として発足し、現在の福岡県内、具体的には大野城市の大部分（雑餉隈町・栄町・錦町を除く）、太宰府市、筑紫野市の全域を管轄していました。

郡域

御笠郡は、1878年（明治11年）に行政区画として発足した当初、以下の地域を管轄していました。

大野城市の大部分（概ね雑餉隈町・栄町・錦町を除く）
太宰府市全域
筑紫野市全域

歴史

古代

御笠郡の歴史は古代にまで遡ります。『延喜式』神名帳には、郡内の式内社が記されています。

近世以降の沿革

明治初年時点では、御笠郡の全域が筑前福岡藩の領地でした。当時の村は57ありました。

国分村、観世音寺村、仲島村、上大利村、下大利村、中村、白木原村、乙金村、宰府村、山田村、畑詰村、筒井村、牛頸村、二日市村、通古賀村、水城村、瓦田村、紫村、片野村、坂本村、針摺村、石崎村、俗明院村、武蔵村、永岡村、平等寺村、原田村、山口村、萩原村、大佐野村、古賀村、立明寺村、杉塚村、吉松村、常松村、築紫村、上古賀村、向佐野村、塔原村、天山村、西小田村、柚須原村、北谷村、原村、内山村、大石村、香園村、牛島村、本道寺村、岡田村、下見村、山家村、隈村、吉木村、阿志岐村、若江村、諸田村

1871年（明治4年）7月14日、廃藩置県により福岡県の管轄となりました。
1878年（明治11年）11月1日、郡区町村編制法の施行により、行政区画としての御笠郡が発足。「御笠席田那珂郡役所」が設置され、席田郡・那珂郡とともに管轄しました。
1879年（明治12年）から1881年（明治14年）の間に、宰府村が太宰府村へと改称しました。

1889年（明治22年）4月1日、町村制の施行により、以下の8つの村が発足しました。

大野村 ← 筒井村、山田村、中村、乙金村、瓦田村、白木原村、仲島村、畑詰村、牛頸村、上大利村、下大利村、那珂郡井相田村［字雑餉隈］（現・大野城市）
水城村 ← 水城村、国分村、坂本村、観世音寺村、通古賀村、片野村、吉松村、向佐野村、大佐野村（現・太宰府市）
山口村 ← 平等寺村、山口村、萩原村、古賀村、立明寺村、俗明院村、針摺村、石崎村（現・筑紫野市）
筑紫村 ← 筑紫村、原田村、若江村、隈村、西小田村、下見村、岡田村、常松村、諸田村、永岡村（現・筑紫野市）
二日市村 ← 二日市村、紫村、武蔵村、塔原村、杉塚村、上古賀村（現・筑紫野市）
御笠村 ← 吉木村、原村、大石村、本道寺村、香園村、柚須原村、阿志岐村、天山村、牛島村（現・筑紫野市）
太宰府村 ← 太宰府村、北谷村、内山村（現・太宰府市）
山家村（単独村制。現・筑紫野市）

1892年（明治25年）9月13日、太宰府村が町制を施行し、太宰府町となりました。
1895年（明治28年）8月27日、二日市村も町制を施行し、二日市町となりました。

1896年（明治29年）4月1日、郡制の施行に伴い、「御笠席田那珂郡役所」の管轄区域をもって筑紫[[郡]]が発足し、同日、御笠郡は廃止されました。

行政

御笠郡の行政は、「御笠席田那珂郡役所」によって担われていました。

御笠・席田・那珂郡長

御笠郡、席田郡、那珂郡の郡長は、上記の役所にて執務していました。

脚注

参考文献

「角川日本地名大辞典」編纂委員会 編『角川日本地名大辞典』 40 福岡県、角川書店、1988年2月1日。ISBN 4040014006。
旧高旧領取調帳データベース

関連項目

* 消滅した郡の一覧

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