徳丸完

徳丸 完（とくまる かん）

1941年5月26日に静岡県で生まれた徳丸完は、日本の声優および俳優として活躍しました。彼は、アーツビジョンに所属し、様々なアニメや外画の吹き替えでその名を知られています。彼の声は特徴的で、バリトンの響きがあり、温かみのある演技で多くのファンを魅了しました。

経歴

幼少期から舞台に立つことに強い興味を抱き、彼は役者としての道を志しました。劇団ぶどうの会や劇団変身、劇団新劇場など、数多くの劇団での活動を通じて演技力を向上させていきました。その後、江崎プロダクションやオフィス央を経て、最終的にアーツビジョンに加入しました。また、日本ナレーション演技研究所で講師を務めた経験もあり、教え子には声優の鳥海浩輔や斎藤千和がいます。

2011年3月6日、彼は69歳で逝去しました。病名は公表されていませんが、その死は多くのファンや関係者に衝撃を与えました。

人物・特色

彼の声には渋さがあり、特に男性的で力強い役柄に適していました。数多くのアニメ作品や洋画の吹き替えに出演し、迫力のあるキャラクターから親しみやすい父親役まで幅広くこなしました。1981年には『機動戦士ガンダムII 哀・戦士編』で黒い三連星のガイアの声を演じ、その後発表されたゲームでも同役を担当しました。また、『宇宙海賊キャプテンハーロック』では井上真樹夫の代役としてハーロックの声を一時的に引き受けました。

彼が1981年に最も気に入っていた役柄は『新・巨人の星』の王貞治であったと明かしており、実際には声優ではなく野球選手になっていたかもしれないと語っていました。趣味としてはゴルフやテニスを楽しみ、普通自動車免許も所有していました。

後任

徳丸の死後、彼の持ち役を引き継いだ方たちもいますが、特に「アイドルマスターシリーズ」の高木順一朗役は後任が立てられない形になりました。代役として登場するキャラクターは大塚芳忠が演じる高木順二朗です。他メディアや書籍には、従来通りのキャラクターが登場しています。

主な出演作品

彼のキャリアにはテレビドラマやテレビアニメ、映画、OVA、ゲーム、吹き替えに至るまで数多くの作品が含まれています。主なアニメ作品としては、『あしたのジョー』『キャプテン翼』『機動戦士ガンダム』シリーズなどがあり、演じたキャラクターは有名です。劇場版やOVAでもその活躍は見られ、多くのファンに親しまれました。

また、映画の吹き替えや特撮にも参加しており、幅広いジャンルで声の存在感を示し続けました。特に悪魔の沼やエアポート'80など、名作映画でも彼の声を聴くことができ、力強い演技が評価されています。

彼の声優としてのキャリアは、日本のアニメーションと映画に大きな影響を与えました。徳丸完の業績は、今でも多くの人々の記憶に残っており、その影響は計り知れません。

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