徳大寺実維

徳大寺実維（とくだいじ さねふさ）は、江戸時代前期に活躍した公卿です。寛永14年（1637年）に叙爵し、以降、清華家の当主として目覚ましい速さで昇進を重ね、最終的には正二位・内大臣にまで上り詰めました。

経歴

寛永14年（1637年）の叙爵後、徳大寺実維は、侍従、左近衛少将、左近衛中将といった要職を歴任しました。承応2年（1653年）には従三位に叙せられ、公卿としての地位を確立します。その後、権中納言を経て、寛文元年（1661年）には権大納言に任じられました。寛文9年（1669年）には右近衛大将と右馬寮御監を兼務しますが、翌寛文10年（1670年）に辞任しています。寛文11年（1671年）には内大臣に就任するも、翌寛文12年（1672年）に職を辞しました。

系譜

徳大寺実維は、徳大寺公信を父に、吉川広正の娘である夏姫（長州藩主毛利秀就の養女）を母に持ちます。妻は権大納言である藪嗣孝の娘を娶りました。実維には、徳大寺公逸と徳大寺公観という二人の男子がいました。また、醍醐冬基を実父とする徳大寺公全を養子に迎えています。

父：徳大寺公信
母：夏姫（吉川広正の娘、毛利秀就の養女）
妻：権大納言 藪嗣孝の娘
男子：徳大寺公逸
男子：徳大寺公観
養子：徳大寺公全（実父は醍醐冬基）

徳大寺家について

徳大寺家は、藤原北家を祖とする名門公家であり、実維の活躍によって、その家格をさらに高めました。実維の経歴や系譜を辿ることは、当時の公家社会や政治情勢を理解する上で重要な意味を持ちます。

関連項目

* 徳大寺家

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