徳川宗直

徳川 宗直（とくがわ むねなお）

徳川宗直は、江戸時代中期に活躍した大名で、伊予西条藩の第2代藩主、さらに和歌山藩の第6代藩主として知られています。彼の官位は従二位・権大納言であり、また西条藩主時代には松平頼致という名前を名乗っていました。宗直は、江戸幕府8代将軍である徳川吉宗の父方の従兄にあたります。

生涯

徳川宗直は1682年に誕生し、初代西条藩主・松平頼純の五男とされています。彼の母は太田氏で、幼少期には甚太郎と呼ばれていました。1706年には兄の廃嫡により、頼純の世子に指名されました。その後、1711年に藩主としての地位を引き継ぎました。

1716年、従弟である和歌山藩主・徳川吉宗が将軍に就任した際、宗直は紀伊徳川家の家督を継ぎ、名を宗直に変更。藩は彼の弟に引き継がれます。藩政の再建に向けて、彼は藩札の発行や銅銭の鋳造に取り組みましたが、その効果は限定的でした。

宗直の治世は41年を超え、数回の江戸参府や紀州帰国を経て、1757年に如く76歳で亡くなります。長男・宗将がその後を継ぎました。

官歴

徳川宗直はその生涯で数々の官職を歴任しました。最初は江田の苗字を称して太郎助と名乗りましたが、後に松平の苗字を受け継ぎ、儀大夫頼致と名乗ります。彼は藩主としての権力を次第に強め、1741年には従二位、権大納言まで昇進します。

彼の墓所は和歌山県海南市の慶徳山長保寺にあり、その生涯は周囲の多くに影響を与えました。このように、政治家としてだけでなく、家族を通じて社会における重要な役割を果たしました。

家族・系譜

宗直は正式な妻を持たず、11人の側室がいました。彼の子女は6男10女に及び、次代藩主となる宗将や、次男の治貞も後に藩主となりました。娘たちも高貴な家に誕生し、それぞれ重要な結婚を経て社会的地位を築いていきました。

特に、側室の智境院から生まれた次女は、後に第八代将軍徳川吉宗の養女として結婚し、政略結婚の一環としても重要な役割を果たしました。

演じた俳優

徳川宗直はその歴史的な背景から、テレビ時代劇『暴れん坊将軍』に頻繁に登場しました。俳優たちによって様々に演じられることにより、彼の存在感がより多くの人々に知られることとなりました。特に森次晃嗣や柄本明などが彼を演じ、その表現は多くの視聴者に印象を与えました。

楷書においても、宗直の生涯は記録され、今なお多くの人々に覚えられています。

もう一度検索