志賀節

志賀 節の生涯と業績

志賀 節（しが せつ、1933年2月3日 - 2021年7月5日）は、日本の著名な政治家であり、環境政策の推進者として知られています。彼の経歴は、日本の政治の重要な出来事とともに展開されました。特に、従三位に叙せられたこと、環境庁長官および内閣官房副長官としての役職を歴任したことは、彼の名声を高める要因となりました。

出身と教育

岩手県一関市からのスタートを切った志賀は、早稲田大学文学部を卒業後、アメリカの南カリフォルニア大学大学院に留学し国際政治学を学びました。この国際的な視野を生かし、彼は1963年から三木武夫が主宰する中央政策研究所に勤務し、政治の世界に深く足を踏み入れました。

政界への進出

政治家としての第一歩は、1972年の第33回衆議院議員総選挙から始まりました。この選挙で志賀は自由民主党公認候補として岩手2区に立候補し、見事初当選を果たします。後に小泉純一郎や加藤紘一と同じく当選同期として名を連ねることになります。その後の8期連続当選は、彼の政治家としての地位を確立する重要な出来事でした。

政治キャリア

当選後、志賀は三木派に所属し、1978年には外務政務次官、1980年には農林水産政務次官に任命されました。その後、1989年には第1次海部内閣にて内閣官房副長官に就任し、間もなくして環境庁長官に就任しました。環境政策の推進に力を入れ、国内の環境保護に関する施策に多大な影響を与えたのです。

衰退と引退

1996年には新選挙制度が導入される中、岩手3区から立候補しましたが、新進党の佐々木洋平に敗れます。その後2000年にも立候補しますが、自由党の黄川田徹や無所属の中村力にも敗北し、政界からの引退を余儀なくされました。

晩年の活動

政界引退後は、2003年に春の叙勲にて勲一等瑞宝章を授与され、公共の場での活動を続けました。また、2017年には公益財団法人岩手県学生援護会の代表理事に就任し、地域貢献に努めました。

著書

志賀節は、政治活動の合間に幾つかの著書を残しました。特に『世直しへの戦い 現代日本精神を斬る』（2000年）や『雨ニモマケズ、風ニモマケズ国難を前にして』（2003年）は、彼の政治思想や理念を多くの読者に伝え、評価されています。

家族と足跡

志賀の家族には、衆議院議員で防衛庁長官を務めた父・志賀健次郎やエッセイストの妹・志賀かう子がいます。大伯父の志賀和多利も衆議院議員や弁護士として活動しており、政治一家に育ちました。

最後の時

2021年7月5日、東京都内の病院で志賀は88歳で亡くなりました。彼の死去後、従三位に叙され、長年の政治活動と公共への貢献が評価されました。その生涯にわたる業績は、多くの人々に影響を与え続けることでしょう。

もう一度検索