思ってたよりフツーですね

思ってたよりフツーですね

『思ってたよりフツーですね』は、榎本俊二による日本の漫画作品。角川書店の文芸雑誌『本の旅人』で2008年1月号から連載されました。単行本は全3巻が刊行されています。

概要

本作は、「クールでニヒルな私」に憧れる著者が、そうではない現実とのギャップに悩む姿を描いたエッセイコミックです。著者自身が「浅い悩み」と自虐的に語るように、日常の些細な出来事や感情がユーモラスに描かれています。

特徴的なのは、回想録において現在の著者が過去の自分に悪態をつくという形式です。これにより、過去の自分を客観的に見つめ、自らを笑い飛ばすような効果が生まれています。また、「初めての青春エッセイコミック」と銘打たれていますが、内容は日記のような回や、著者が観た映画の紹介なども含まれています。

単行本1巻の帯には、作家の森見登美彦がコメントを寄せています。

登場人物

榎本俊二: 本作の主人公。「不惑を迎えたギャグ[[漫画]]家」。自意識過剰な面があり、理想と現実のギャップに悩む。
長女: 「いつもクール」な小学6年生。
長男: 「ビッグサイズ」な保育園の年長。
耕野裕子: 妻。ベテラン少女マンガ家。
コバヤシ: 角川書店『本の旅人』の編集者。「緻密な言動」をする人物。後に異動。
エンドウ: 『本の旅人』の編集長。「アバウトでチョイワル」な人物。
オリイ: A田書店の編集者。「美人」だが「コワイ」らしい。
F沢: K談社の編集者。著者とは「20年来の腐れ縁」。
阿部和重: 専門学校時代の友人。後に芥川賞作家となる。
相川博昭: 高校の同級生で専門学校では1年先輩。カメラマン。

その他、川上未映子、片桐仁、本谷有希子、内澤旬子、岸本佐知子、岡本太郎などがゲストとして登場します。

書誌情報

榎本俊二 『思ってたよりフツーですね』 角川書店〈単行本コミックス〉、既刊3巻（2012年7月25日現在）
2009年8月28日初版発行、ISBN 978-4-04-854381-1
2011年2月28日初版発行、ISBN 978-4-04-854600-3
2012年7月25日初版発行、ISBN 978-4-04-120313-2

関連項目

* 本の旅人

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