恩方村

恩方村（おんがたむら）

概要

恩方村は、かつて東京都の南西部に位置し、南多摩郡に属していた村です。現在の八王子市西部地域の一部にあたります。この地域は、詩人・中[[村雨紅]]が故郷の風景をモチーフに作詞した童謡『夕焼小焼』で広く知られています。

地理

恩方村は、北浅川、山入川、小津川などの河川が流れる自然豊かな場所です。これらの河川は、地域の景観を形成し、農業や生活用水としても重要な役割を果たしていました。

歴史

1889年（明治22年）4月1日、町村制の施行により、神奈川県南多摩郡の下恩方村、上恩方村、西寺方村、小津村が合併し、恩方村が誕生しました。その後、1893年（明治26年）4月1日には南多摩郡が北多摩郡、西多摩郡とともに東京府へ編入されました。

1943年（昭和18年）7月1日には東京都制が施行され、恩方村も東京都の一部となります。そして、1955年（昭和30年）4月1日、横山村、元八王子[[村]]、川口村、加住[[村]]、由井村とともに八王子市へ編入され、恩方村としての歴史を閉じました。

現在の町名

旧恩方村の区域は、現在ではすべて八王子市内に含まれています。具体的には、以下の町名がその名残を留めています。

下恩方町
上恩方町
西寺方町
小津町

出身有名人

恩方村は、文化人や芸術家を輩出した地としても知られています。

中[[村雨紅]]：詩人・童謡作家。『夕焼小焼』の作詞者として、その名が広く知られています。
前田真三：風景写真家。父である前田林太郎は、1930年から1946年まで恩方村の村長を務めていました。

関連書籍

恩方村に関連する書籍としては、以下のようなものがあります。

「追悼・前田真三」『風景写真』1999年3月号、ブティック社、1999年。風景写真家・前田真三を偲ぶ特集が掲載されています。
きだみのる『気違い部落周游紀行』冨山房百科文庫31、1981年1月30日。ISBN 9784572001313。作家きだみのるが、かつて恩方村の廃寺を仕事場としていた際に、村で起こった出来事や住民との対話をもとに執筆したルポルタージュです。

関連項目

恩方村に関連する項目として、以下のようなものが挙げられます。

八王子市：恩方村を編入した自治体。
夕焼小焼：恩方村を舞台とした童謡。地域の人々にとって大切な心の拠り所となっています。
西東京バス#夕やけ小やけ号：恩方地区で運行されていたボンネットバス。地域住民に親しまれていました。
夕やけ小やけふれあいの里：上恩方町にある八王子市立の施設。夕やけ小やけ号の車両が保存されており、地域の歴史を伝える役割を担っています。
* 東京都の廃止市町村一覧：恩方村は、東京都の廃止された市町村の一つとして記録されています。

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