恵比須快速線

恵比須快速線：三宮と三木を結ぶ高速バス

神姫バスが運行する恵比須快速線は、兵庫県神戸市中央区のJR三ノ宮駅（神姫バスターミナル）と、三木市の恵比須駅前および三木営業所を結ぶ路線バスです。阪神高速道路を利用するものの、神姫バスでは路線バスとして扱われています。都市間を結ぶ短距離高速バスと位置づけることもできるでしょう。

概要

主な運行区間はJR三ノ宮駅～恵比須駅前～三木営業所ですが、一部便は神戸空港を経由します。ただし、三宮と神戸空港間の利用はできません。また、時間帯によっては青山5丁目発着の便もあります。阪神高速道路を走行するため、シートベルト付き車両を使用し、座席定員制（先着順）となっています。

三宮駅を出発すると、栄駅前、押部谷駅前、緑が丘駅を経由し、三木市内では緑が丘や自由が丘などのニュータウン地区の停留所を中心に停車します。交通系ICカードとして、NicoPa、ICOCA、PiTaPaが利用可能です。神姫バスでは路線バス扱いであるため、高速バスとは異なる扱いとなります。

運賃体系と停車停留所

運賃は区間によって異なります。例えば、三宮駅から木幡までの運賃は、以前の三宮～フルーツフラワーパーク間の運賃と同じ600円です。また、三宮～緑が丘駅間は以前の三宮～イオンモール神戸北・神戸三田プレミアムアウトレット間と同じ660円となっています。このように、過去の運賃体系との関連性も見られます。各停留所の乗降制限については、乗車のみ、降車のみ、または乗降自由など、停留所ごとに異なるため、事前に確認が必要です。神戸空港停留所は上り（三宮方面）のみ停車し、降車専用となります。

運行本数と歴史

恵比須快速線の運行本数は、平日102便、土休日85便です（いずれも往復合計）。2001年9月1日に三ノ宮～恵比須駅間で運行を開始して以来、段階的に運行区間や本数を増やし、現在に至っています。歴史を振り返ると、神戸空港への乗り入れ開始（2006年2月）、三木営業所発着便の廃止と再開、新たな停留所の開設など、様々な変化がありました。阪神高速道路の最高速度変更なども、運行に影響を与えたと考えられます。

経路と車両

三宮発着便は、国道2号、阪神高速道路、そして主要地方道を経由して三木市へ向かいます。神戸空港行き便は、神戸港港島トンネルや神戸スカイブリッジを経由します。阪神高速道路が通行止めになった場合は、代替ルートを使用します。車両は日野・セレガやいすゞ・ガーラなど、快適な4列リクライニングシートを備えた車両が中心です。かつては三菱車が主力でしたが、現在は日野といすゞの車両が主力となっています。

運行状況と競合

運行状況は、高速バスのバスロケーションシステムで確認できます。ラッシュ時の運行本数は多く、通勤利用者が多いことがうかがえます。特に平日の午後6時発と午後10時40分発の最終便は2台で運行されるなど、需要の高さがわかります。

恵比須快速線は、神戸電鉄粟生線と一部区間で併走しています。運賃や所要時間ではそれぞれメリット・デメリットがあり、競合関係にあります。特に、志染～木幡間では、多くの利用者が鉄道からバスへの転移が見られるなど、鉄道離れの一因となっている可能性も指摘されています。

まとめ

恵比須快速線は、三宮と三木市を結ぶ重要な交通手段として、多くの利用者に支持されています。阪神高速道路の利用により、所要時間短縮に貢献している一方で、鉄道との競合も存在します。今後も、利用者のニーズに応えるべく、運行状況やサービスの改善が期待されます。

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