愛という名の欲望

クイーンの「愛という名の欲望」

「愛という名の欲望」（原題：Crazy Little Thing Called Love）は、イギリスのロックバンド、クイーンが1979年に発表した楽曲です。作詞作曲はフレディ・マーキュリーが手がけました。この曲は、1979年にシングルとしてリリースされ、その後、1980年のアルバム『ザ・ゲーム』や1981年のベストアルバム『グレイテスト・ヒッツ』にも収録されました。

世界的な大ヒット

「愛という名の欲望」は、リリースされるやいなや、世界中で大ヒットを記録しました。1979年には全英シングルチャートで2位を記録し、1980年にはアメリカのBillboard Hot 100でクイーン初の1位を獲得しました。さらに、オーストラリアのARIAチャートでは7週連続で1位を獲得するなど、世界中でその人気を不動のものとしました。

楽曲の特徴

この曲は、エルヴィス・プレスリーへのトリビュートとして制作されたと言われています。マーキュリー自身は、ギターでわずか5分から10分程度で作曲したと語っており、ギターのコードをあまり知らないことが、逆に良い制約になったと述べています。ブライアン・メイは、マーキュリーが風呂でこの曲を思いついたと証言しています。

レコーディングは、1979年6月から7月にかけてミュンヘンのミュージックランド・スタジオで行われました。プロデューサーにはラインホルト・マックが起用され、レコーディング自体は6時間程度で終了しました。ギターソロは後からオーバーダビングされました。ロジャー・テイラーは、この曲がロカビリーのような初期のエルヴィスを彷彿とさせると述べています。

プロモーションビデオ

1979年9月22日には、トリリオン・スタジオでプロモーションビデオが撮影されました。デニス・デバランスが監督を務め、メンバーが革ジャンを身に纏って演奏する様子や、マーキュリーがバイクに乗るシーンなどが収められています。

ライブでの演奏

「愛という名の欲望」は、クイーンのライブでも頻繁に演奏されました。マーキュリーは、この曲で初めてライブでギターを演奏し、1985年のライブエイドなどでも披露しました。ライブバージョンは、『クイーン・ライヴ!!ウェンブリー1986』などのアルバムに収録されています。1979年から1982年まではアコースティックギターを演奏していましたが、1984年以降はエレクトリックギターを演奏していました。

その他のアーティストによるカバー

この曲は、数多くのアーティストによってカバーされています。特に有名なのは、アメリカのカントリー歌手ドワイト・ヨアカムによるカバーです。1999年に発表されたヨアカムのバージョンは、ビルボードのカントリーチャートで12位を記録しました。その他、ブライアン・セッツァー・オーケストラ、マルーン5、木村カエラ×斉藤和義、鈴木雅之などもこの曲をカバーしています。

クレジット

フレディ・マーキュリー - リードボーカル、バッキングボーカル、アコースティックギター（リズムギター）
ブライアン・メイ - エレクトリックギター、バッキングボーカル
ロジャー・テイラー - ドラム、バッキングボーカル
ジョン・ディーコン - ベース

主なカバーアーティスト

ドワイト・ヨアカム
ブライアン・セッツァー・オーケストラ
マルーン5
木村カエラ×斉藤和義
* 鈴木雅之

「愛という名の欲望」は、クイーンの代表曲の一つとして、今もなお世界中で愛され続けています。

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