愛岐道路

愛岐道路の概要

愛岐道路（あいぎどうろ）は、愛知県瀬戸市鹿乗町を起点とし、岐阜県多治見市平和町まで続く全長約11.8kmの道路で、愛知県道・岐阜県道15号名古屋多治見線の一部を成しています。この道路は、かつては有料道路として運営され、自転車も通行可能でしたが、1987年8月3日に無料で開放されています。現在は、JR中央本線の定光寺駅から美しい風景を望むことができ、駅のすぐ近くにはかつての料金所が位置していました。

約11.8kmを貫く道路とその特徴

愛岐道路には途中に2箇所の信号交差点が設けられており、特に県境近くには150mの短い古虎渓トンネルが存在しています。この道路は、庄内川（土岐川）の左岸に沿って通っており、大雨の際には連続雨量が150mmを超えると通行止めとなることがあります。また、道路の幅は片側1車線で、最高速度は50km/hに制限されています。道幅が狭く、河の反対側には急ながけがあるため、運転時には対向車とのすれ違いや落石に注意を要します。

歴史的背景

愛岐道路の設計は、国道19号の旧道に由来しています。この旧道は急勾配や急カーブが多く、瀬戸市と多治見市間の物流における問題を引き起こしていました。そこで、より平坦で短いバイパスを必要とした地域のニーズに応え、名所へのアクセスを向上させるために、新たな道路の建設が決定されたのです。

愛知県では1952年に道路整備特別措置法に基づいて、衣浦大橋や濃尾大橋と並訴え、最初の一般有料道路の建設が始まりました。総事業費は4億2,700万円で、1957年7月20日に完成し、すぐに有料道路として営業を開始しました。初年度の利用者数は35万台を超え、賑わいを見せていましたが、その後の高度経済成長に伴い、自動車の普及が進むと、国道19号の通行量が急増しました。

1970年に内津トンネルが開通したことにより、国道19号の交通渋滞が緩和され、愛岐道路の利用者は次第に減少していきました。さまざまな歴史を経て、1987年8月3日に料金徴収期間が満了し、ついに無料開放されるに至りました。現在では、愛知県と岐阜県が管理を行い、地域住民にとって重要な交通路となっています。

年表

• - 1952年10月11日: 建設大臣認可。
• - 1956年7月1日: 日本道路公団が管理を開始。
• - 1956年7月20日: 竣工。
• - 1957年8月3日: 料金徴収の開始。
• - 1957年8月7日: 集中豪雨による79箇所での斜面崩壊。
• - 1970年12月: 国道19号内津峠に内津トンネルが開通。
• - 1987年8月3日: 料金徴収が終了し、無料開放。

愛岐道路は、地域の発展と交通便益の向上に寄与し続けており、多くの人々に利用されています。

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