慶應イノベーション・イニシアティブ

概要

株式会社慶應イノベーション・イニシアティブ（KII）は、慶應義塾大学が設立したベンチャーキャピタルです。大学における研究成果の社会実装を促進し、新産業の創出を通じて社会の発展に貢献することをミッションとしています。2015年12月に、慶應義塾と株式会社慶應学術事業会、野村ホールディングスとの合弁事業として設立されました。

KIIは、慶應義塾大学の研究連携推進本部と密接に連携し、大学発の技術や研究成果を活用したベンチャー企業への投資と育成を積極的に行っています。初代社長には、慶應義塾大学の卒業生であり、グリー株式会社の創業者の一人である山岸広太郎氏が就任しました。

KIIには、様々な金融機関や事業会社に加え、千葉功太郎氏や田中良和氏といった著名なベンチャー起業家も出資者として名を連ねています。これにより、幅広いネットワークと知見を活かした投資活動が展開されています。

沿革

2015年11月：慶應義塾が野村ホールディングスと共同でベンチャーキャピタルを設立することを発表しました。
2015年12月：株式会社慶應イノベーション・イニシアティブが設立され、本社を慶應学術事業会の所在地に登記しました。当初は、三田キャンパス内の研究連携推進本部にオフィスを構え、ファンド設立の準備を開始しました。
2016年4月：株式会社経営共創基盤（IGPI）と業務提携を結びました。これにより、投資先の経営支援体制を強化しました。
2016年7月：1号ファンドとなる「慶應イノベーション・イニシアティブ1号投資事業有限責任組合」を設立しました。ファンド規模は45億円でした。
2016年10月：初の投資案件として、慶應義塾大学理工学部発のAIベンチャーであるカラフル・ボード株式会社への投資を実行しました。
2016年12月：医学部の研究成果を基にした再生医療ベンチャーであるクリングルファーマ株式会社への投資を行いました。
2016年12月：本社登記と事務所を三田国際ビルに移転しました。
2020年1月：2号ファンドとなる「KII2号投資事業有限責任組合」を設立しました。ファンド規模は103億円に拡大しました。
2023年10月：3号ファンドとなる「KII3号インパクト投資事業有限責任組合」を設立しました。ファンド規模は202億円に達し、投資活動の更なる拡大を目指しています。

特徴

KIIは、慶應義塾大学という研究機関をバックグラウンドに持ち、大学発の優れた技術シーズを基にしたベンチャー企業に投資を行うことを特徴としています。大学との連携を通じて、最先端の研究成果を社会実装につなげる役割を担っています。

また、KIIは、単なる資金提供にとどまらず、投資先の事業成長を支援するための経営ノウハウやネットワークを提供しています。これにより、投資先企業の持続的な成長をサポートしています。

投資分野

KIIは、特定の分野に偏らず、幅広い分野のベンチャー企業に投資を行っていますが、特にAI、再生医療、バイオテクノロジーなどの分野に注力しています。これらの分野は、今後の成長が期待されるとともに、社会的な課題解決に貢献できる可能性が高いと考えられています。

公式サイト

慶應イノベーション・イニシアティブ / Keio Innovation Initiative / KII

外部リンク

慶應学術事業会
野村ホールディングス
* 慶應義塾

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