戸叶武

戸叶 武について

戸叶武（とかのたけし、1903年2月11日 – 1982年12月25日）は、日本の政治家であり、参議院議員を4期務めた日本社会党の著名な政治家です。彼は衆議院議員である妻、戸叶里子の支援を得て、多くの政治活動を行いました。

学生時代と初期の経歴

戸叶武は、栃木県安蘇郡田沼町で生まれました。彼の父は下野新聞社長を務めていた戸叶薫雄であり、著名な政治家、田中正造の後継者として期待されていました。彼は旧制豊山中学校を卒業後、早稲田大学の政治経済学部に進学しました。大学時代には高野実らとともに社会主義学生団体「文化会」を結成し、政治活動に積極的に参加しました。

1925年には学校教練に反対するデモに参加し、一時的に警察に拘束された経験を持っています。この年に早稲田大学を卒業し、ロンドン大学に留学した後、東京朝日新聞で記者としてキャリアをスタートさせました。1930年には国際連盟東京事務所で働いていた吉田里子と結婚しましたが、1940年に新聞社を退職し、国策新聞「大陸新報」の政治部長として上海での生活を始めました。

戦後の政治活動

戦後は政治活動に力を入れましたが、戦前の活動の影響で公職に就くことが困難となりました。1946年の衆議院議員総選挙では、妻の戸叶里子が栃木1区から立候補し、彼女は見事に当選を果たします。これ以降、彼女は25年間という長きにわたって衆議院議員を務めました。

自身も1952年の衆議院議員選挙に出馬しましたが落選。その後、1953年には参議院議員選挙に立候補し初当選を果たします。その後、1959年の第5回参議院議員通常選挙でも再選を果たすなど、順調に政治生命を続けました。

1965年の第7回参議院議員通常選挙では自由民主党の候補者に敗れ、1968年の選挙でも再び落選。1971年には栃木県知事選に無所属で出馬するもまたしても敗北します。しかし同年に行われた第9回参議院議員通常選挙では当選し、政治家としてのキャリアを続けます。

晩年と功績

戸叶武は1977年に再選され、長い政治生活を全うしましたが、1982年12月25日に東京都新宿区の自宅で入浴中に倒れて亡くなりました。享年79歳でした。彼の死後には勲一等瑞宝章が追贈され、従三位に叙せられました。

彼の政治活動や家庭も含めた人生は、戦後の日本政治の発展に寄与した重要なものでした。特に彼の妻戸叶里子もまた政治家として成功を収めており、2人の政治的なつながりが時代の流れを反映しているとも言えるでしょう。彼の名は今でも日本の政治において重要な一ページを飾っています。

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