戸河内町

戸河内町（とごうちちょう）

かつて広島県西部に存在した戸河内町は、2004年10月1日に山県郡加計町および筒賀村と対等合併し、安芸太田町へと移行したことでその歴史に幕を閉じました。この地は、豊かな自然と歴史的背景を持つ地域でした。

歴史

飢饉と人口減少

1836年、天保の飢饉は戸河内村に深刻な被害をもたらしました。当時の人口約5,000人のうち、約1,300人（約28%）が命を落とすという悲劇に見舞われました。

市町村制施行

1889年4月1日、市町村制が施行され、現在の町域には山県郡に属する上殿村と戸河内村が存在しました。

町制施行と合併

1933年8月1日、戸河内村が町制を施行し、初代戸河内町が誕生しました。その後、1956年9月1日には初代戸河内町と上殿村が対等合併し、二代目戸河内町が成立しました。しかし、2004年10月1日、加計・戸河内両町と筒賀村が合併し安芸太田町となり、戸河内町は消滅しました。

歴代町長

歴代の町長については詳細な情報が少ないですが、町の運営に尽力しました。

官公署

戸河内町役場を中心に、横川小中学校、戸河内郵便局、廣島地方裁判所廣島区裁戸河内出張所などが置かれていました。横川小中学校は、大正末期に竣工した校舎が使用されていましたが、昭和45年に廃校となりました。最盛期には30名以上の児童が在籍していましたが、生徒数の減少により閉鎖されました。

地理

河川

戸河内町は、太田川、滝山川、柴木川といった河川に恵まれていました。

山

町内には、広島県最高峰の恐羅漢山（標高1,346.4m）をはじめ、十方山（標高1,328m）、丸子頭（標高1,236.3m）、砥石郷山（標高1,177.0m）、深入山（標高1,152.7m）など、多くの山々が連なっていました。これらの山々は、豊かな自然と美しい景観を形成していました。

名所・旧跡

三段峡、恐羅漢スキー場、いこいの村ひろしま、深入山グリーンシャワー、ホワイトバレー松原スキー場、道の駅来夢とごうち、立岩ダム、滝山峡、王泊ダムといった名所や旧跡があり、観光客に親しまれていました。

大字・小字

大字は編成されていませんでしたが、遊谷、板ヶ谷、猪山など、多数の小字が存在していました。これらの小字の一部は、安芸太田町成立後に名称が変更されました。

交通

鉄道

合併当時、町内には鉄道は存在しませんでしたが、合併約1年前の2003年11月30日までJR可部線が通っていました。町内には、上殿駅、土居駅、戸河内駅、三段峡駅が設置されていました。三段峡駅は可部線の終点でしたが、今福線としてJR山陰本線浜田駅まで延長する計画は実現しませんでした。

道路

中国自動車道が町内を通り、戸河内ICが設置されていました。国道186号、国道191号、国道434号（町内は全区間国道186号と重用）などの主要道路が整備されていました。

教育

小学校

戸河内町立猪山小学校、戸河内町立上殿小学校、戸河内町立寺領小学校、戸河内町立戸河内小学校、戸河内町立松原小学校の5つの小学校がありました。

中学校

中学校は、戸河内町立戸河内中学校の1校がありました。

脚注

詳細については、関連する資料を参照ください。

関連項目

広島県の廃止市町村一覧も参照ください。

外部リンク

山県郡西部三町村合併協議会の情報もご参照ください。

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