手束正昭

手束正昭の生涯と影響

手束正昭（てづか まさあき）は1944年に中華民国の上海で生まれ、2024年2月8日に79歳で亡くなるまで、日本のカリスマ運動の重要な指導者として、その信仰と神学的見解で多くの人々に影響を与えてきました。彼はアメリカのキングスウェイ神学大学から名誉神学博士の称号を受け、さらに日本基督教団高砂教会の元老牧師としても長い間奉仕しました。彼はまた「日本基督教団聖霊刷新協議会」を創立し、「日本民族総福音化運動協議会」の総裁としても活動しました。さらに、「日本を愛するキリスト者の会」の副会長としても知られています。

神学的背景と研究

手束正昭はネストリウス派に関する研究でも名を馳せており、彼にとってネストリウス派は初期のカリスマ聖霊運動の起源とみなされていました。彼の著作「キリスト教の第三の波―カリスマ運動とは何か―」は、この運動の理解に深く貢献しています。手束は自由主義神学やパウル・ティリッヒの研究者としても知られ、福音派の聖霊の第三の波派とは異なる視点を提供することを目指しました。手束は自由主義神学の重要性を他の聖霊派に向けて再評価し、その思想を広める努力をしました。

歴史認識と見解

歴史認識に関して、手束は台湾を「親日」とし、韓国の「反日」感情を「造られたものであり、客観性に欠ける」と主張しました。彼は中国や韓国の歴史認識が誇張や捏造に満ちているとし、その見解はスタンフォード大学の研究でも示されていると述べています。このような歴史観に立つ彼は、日本の歴史を再評価し、特に大東亜戦争に関する見解では、GHQの影響を受けた日本悪玉論に対抗する姿勢を示しました。

教会成長に関する貢献

手束は月刊誌ハーザーにおいて「教会成長の勘所」という連載を行い、教会における成長のための具体的なアプローチを探求しました。この中で、悪霊追放（エクソシスム）論について詳細に取り扱っています。彼は実際の教会現場での observed なる教会成長のメカニズムに関する洞察を共有し、多くの信者に影響を与えました。

大東亜戦争に対する見解

手束は2007年から2009年にかけて、月刊誌『ハーザー』で「日本宣教の突破口」という連載を通じて、大東亜戦争（太平洋戦争）について積極的な見解を提唱しました。彼はこの戦争における日本の役割を肯定的に評価し、南京事件に関しても疑問を呈しました。また、聖霊派のリバイバル同盟の戦争責任告白に署名する一方で、後に日本の悪玉論がリバイバルの妨げになると考えるようになったと言います。

経歴と著作

彼は1960年に日本基督教団甲東教会で受洗し、1969年に関西学院大学大学院神学研究科を修了しました。1973年からは高砂教会の牧師を務め、2024年に没すまで、多くの著作や講演を通じて信仰を広げました。

著作は多岐にわたりますが、代表的なものには『キリスト教の第三の波―カリスマ運動とは何か―』（1989年）、『信仰の表現としての教会建築』（1990年）や『日本宣教の突破口』（2013年）などがあります。これらの作品を通じて、手束正昭は神学的な見解や歴史観を深め、信者たちに広める一翼を担いました。

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