手柄山中央公園

手柄山中央公園

手柄山中央公園は、兵庫県姫路市にある広大な総合公園です。姫路市街地の近く、手柄山に位置しており、市民の憩いの場として親しまれています。1942年に9.2ヘクタールの公園として開設された後、1966年の姫路大博覧会の跡地を整備し、現在の姿になりました。総面積は38.17ヘクタールに及び、姫路市内の公園としては姫路公園に次ぐ規模を誇ります。

公園の歴史と特徴

手柄山中央公園は、その歴史の中で様々な変遷を遂げてきました。開設当初は小規模な公園でしたが、姫路大博覧会の開催を機に大規模な整備が行われました。公園内には、戦没者を慰霊する太平洋戦全国戦災都市空爆死没者慰霊塔や、歴史ある姫路球場に加え、博覧会後に建設された平和資料館、水族館、温室植物園、武道館、文化センター、中央体育館、陸上競技場などの公共施設が数多く立地しています。これらの施設は、市民の文化、スポーツ、レクリエーション活動を支える重要な役割を果たしています。

1998年には、その整備や運営の努力が認められ、国土交通省の「手づくり郷土賞」を受賞しました。これは、地域住民が主体となって公園づくりに取り組んできた成果が評価されたものです。

公園内の施設

公園内には、様々な目的で利用できる施設が点在しています。代表的なものとしては、以下のような施設が挙げられます。

サンクガーデン：平面幾何学式庭園で、美しい景観が楽しめます。
カスケード：階段状に水が流れ落ちる人工の滝。
スリラー塔：かつて存在した遊具。
ロックガーデン：岩石を配置した庭園。
和風庭園（枯山水）：静寂な空間が広がります。
太平洋戦全国戦災都市空爆死没者慰霊塔：戦没者を慰霊する塔。
姫路市立姫路球場：野球場。
姫路市立陸上競技場：陸上競技場。
姫路市立水族館：様々な水生生物を観察できます。
姫路市文化センター：コンサートホールなどがある文化施設。
姫路市立手柄山温室植物園：熱帯植物などを展示。
姫路市立中央体育館：体育館。
兵庫県立武道館：武道場。
姫路市平和資料館：戦争に関する資料を展示。
* 手柄山交流ステーション：旧モノレールの駅舎を再利用。

かつては市民プールやひめじ手柄山遊園も存在しましたが、2020年9月に廃止されました。

再開発

近年、公園内の施設は再整備が進められています。老朽化した施設の改修や、新しい施設の建設が進められており、市民のニーズに合わせた公園づくりが目指されています。

以前は回転展望台が設置されていましたが、現在は内部への立ち入りが禁止され、モニュメントとして残されています。

手柄ザクラ

手柄山中央公園では、1996年に植物学者の室井綽氏によって「フタエカスミザクラ」と名付けられた新しい桜が発見されました。この桜は、花弁の数が10枚で、二重咲きであるという特徴を持っています。一度は所在不明となりましたが、2015年に再発見され、2021年に「手柄ザクラ」として新品種認定されました。手柄ザクラは、カスミザクラの品種であり、その美しい姿は公園を訪れる人々の目を楽しませています。

交通アクセス

手柄山中央公園へのアクセスは、山陽電気鉄道本線の手柄駅から徒歩10分、または神姫バス「中央公園」下車すぐです。かつては姫路市営モノレールの手柄山駅も利用できましたが、現在は廃線となっています。また、公園の北西を走る山陽本線には、2026年春に新駅が開業予定です。

周辺情報

公園周辺には、生矢神社、灘菊酒造、亀山本徳寺などの観光スポットがあります。公園を訪れた際には、これらのスポットにも足を運んでみることをお勧めします。

まとめ

手柄山中央公園は、歴史と自然が調和した、市民にとってかけがえのない場所です。多岐にわたる施設や美しい景観、そして新しい桜「手柄ザクラ」など、見どころ満載です。姫路市を訪れた際には、ぜひ足を運んでみてください。

もう一度検索