押本七之輔

押本七之輔について

押本七之輔（おしもと しちのすけ、1899年 - 1970年8月18日）は、日本の映画監督、脚本家、映画プロデューサー、そしてかつての俳優として知られています。本名は押本七之助であり、後に押本七乃輔とも表記されました。特に映画監督として、市川右太衛門プロダクションの設立第1作の監督の任を受けたことで知られています。

人物・来歴

七之輔は1899年に東京府の渋谷村に誕生しました。映画界への道は、1920年に国際活映に入社したことから始まりますが、すぐに退社し、仁科熊彦と共に映画制作に参加しました。その後、松竹キネマ研究所に入所し、映画製作の技術を学びました。

1925年には『少年美談 清き心』の美術を担当し、初めての映画制作に関わります。1926年、彼は帝国キネマ演芸に入社し、ここで『侠客』を監督することになります。

七之輔は、その後も市川右太衛門プロダクションに移籍し、『安政異聞録 浄魂』などの多数の作品を監督しました。1928年にはマキノ・プロダクションに移り、多くの映画を手がけます。

1930年代初めには、帝国キネマ演芸に戻り、1942年に大映へと転籍します。映画監督として80本を超える作品を世に出し、そのセンスと技術で日本映画界に大きな影響を与えました。

映画製作の特徴

押本七之輔の作品は、主にサイレント映画の時代に多く見られ、その後トーキー映画にも対応しました。彼の監督した映画は、しばしば主演俳優の演技を引き立てるストーリーテリングの手法が特徴でした。時代劇やアクション映画など、さまざまなジャンルに挑戦し、特に市川右太衛門とのコラボレーションで高評価を得ました。

戦後は一時映画界から姿を消しますが、1956年以降再び映画製作に関与し、いくつかの作品の製作を手がけました。代表作には『虚無僧系図』があり、これは彼の監督作の中でも特に評価されています。

結論

押本七之輔は、日本映画の発展に貢献した重要な存在であり、彼の作品は現在でも多くの人に親しまれています。彼の生涯と業績は、映画の歴史において欠かせない章を形成しています。1970年には亡くなりましたが、その影響は今でも映画界に息づいています。

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