拓跋遵

拓跋遵（たくばつ じゅん）

拓跋遵は、北魏の皇族であり、常山王の地位にありました。彼の生涯は、軍事的な功績と、晩年の不祥事によって特徴づけられます。唐の詩人である元結や、金の官僚である元好問の遠祖にあたります。

生涯

拓跋遵は、拓跋什翼犍の子である拓跋寿鳩の子として生まれました。道武帝の時代初期には、略陽公の爵位を受けています。彼の軍事的な才能が発揮されたのは、登国10年（395年）の参合陂の戦いです。この戦いにおいて、彼は別軍700騎を率いて後燕軍の帰路を遮断し、北魏の勝利に大きく貢献しました。

皇始2年（397年）には、撫軍大将軍として中山攻略に参加しました。中山を平定した後、尚書左僕射に任じられ、侍中の位を加えられ、勃海郡の合口を領知しました。天興元年（398年）1月には、博陵郡と勃海郡で反乱が発生し、その鎮圧に尽力しました。同年3月には、衛王拓跋儀に代わって中山に駐屯しています。4月には、常山王に封じられました。

天興2年（399年）には、高車に対する征討に参加し、東道から長川に進出しました。天興4年（401年）12月には、5万の兵を率いて破多蘭部の没弈干を攻撃しました。天興5年（402年）2月には、安定郡高平鎮に進軍し、没弈干を追撃して隴西郡瓦亭まで到達しましたが、捕捉には至りませんでした。

最期

天賜4年（407年）5月、拓跋遵は酒に酔った状態で太原公主に対し無礼を働いたため、罪を問われて死を賜りました。庶民の礼をもって葬られたとされています。

子

子には拓跋素がいました。

脚注

『魏書』巻15 列伝第3
『北史』巻15 列伝第3

関連項目

* 元好問

もう一度検索