拝大五郎

拝 大五郎（おがみ だいごろう）

漫画『子連れ狼』シリーズに登場する、主人公・拝一刀の息子。

人物

公儀介錯人であった拝一刀の息子として生まれるも、柳生烈堂の陰謀によって一族を皆殺しにされ、父と共に復讐の道を選ぶこととなる。幼いながらも、父の押す箱車に乗って全国を旅する姿が印象的。

物心つく前に、母のいる極楽浄土へ行くか、父と共に冥府魔道を歩むかの選択を迫られる。鞠ではなく短刀を選んだことで、父から冥府魔道を共に歩むと見なされ、過酷な運命を生きることになる。

一族を皆殺しにされたこと、父が刺客として生きる姿を間近で見ているためか、普段は無口で無表情。父を呼ぶ時の「ちゃん!」という言葉が数少ない発言である。幼いながらも多くの死を見てきたことで、並の剣客では得られない「死生眼」を会得する。

時には栄養不足で倒れたり、父とはぐれたりすることもあったが、3歳にして水鴎流の技を使うなど、非凡な才能を見せる。

物語の最後では、父と共に江戸に戻り、八丁河岸で宿敵・柳生烈堂との決戦に臨む父を見守る。一刀が倒れると、代わって烈堂を打ち倒し、父の仇を討つ。子供に過ぎない大五郎に討たれた烈堂は、大五郎を抱きしめ、「我が孫よ」と囁き絶命する。

これは、伊賀、甲賀と同じく公儀隠密として闇の世界で生きねばならない一族の、悲しい男子であることを暗示している。

続編での大五郎

続編作品では、再び冥府魔道の旅に出ることになる。

新・子連れ狼

八丁河岸の決闘で烈堂を倒すも、一刀の亡骸を守るうちに力尽きて倒れてしまう。そこに居合わせた東郷重位に助けられ、一刀と烈堂の弔いを済ませた後、重位と共に武者修行の旅に出る。しかし、重位の旧主・薩摩藩主島津家を滅ぼそうとする老中・松平伊豆守の陰謀に巻き込まれ、再び冥府魔道を歩むことになる。

そして - 子連れ狼 刺客の子

宿願を果たし松平伊豆守と相打ちになった東郷重位の最期を見届けた後、幕府に捕らえられる。子供ながら大五郎の剣の才能や死生眼を危険視され、地下牢「弾掌」に幽閉される。実父一刀から死生眼、養父・重位から示現流剣術を受け継いだ大五郎は、ついに自らの戦いを開始する。

拝大五郎を演じた俳優

富川晶宏（映画 子連れ狼（若山富三郎版）、1972年-1974年）
西川和孝（テレビドラマ 子連れ狼（萬屋錦之介版）第1部・第2部、1973年-1974年）
佐藤たくみ（テレビドラマ 子連れ狼（萬屋錦之介版）第3部、1976年）
岡田二三（テレビドラマ 時代劇スペシャル 子連れ狼、1984年）
饗場光史（テレビドラマ 子連れ狼（高橋英樹版）、1989年）
荘田優志（映画 子連れ狼 その小さき手に、1993年）
* 小林翼（テレビドラマ 子連れ狼（北大路欣也版）、2002年-2004年／『爆竜戦隊アバレンジャー』第12話、2003年）

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