拳銃無頼帖 不敵に笑う男

拳銃無頼帖 不敵に笑う男

概要

本作『拳銃無頼帖 不敵に笑う男』（けんじゅうぶらいちょう ふてきにわらうおとこ）は、1960年8月6日に封切られた日本映画です。日活が製作を手がけたアクション映画であり、当時人気を博していた「拳銃無頼帖シリーズ」の記念すべき第3作目に位置づけられています。メガホンをとったのは野口博志監督。主演には、当時の日活アクションを牽引したスター、赤木圭一郎が起用されています。

物語は、主人公である一人の男が、過去の悲劇に端を発する復讐を果たすべく、冷たい社会の闇に立ち向かう姿を描いています。

ストーリー

長い刑期を終え、娑婆へと戻ってきた壇竜四郎。彼を待っていたのは、愛する女性が非業の死を遂げていたという報せでした。心に深い傷を負った竜四郎は、恋人の死の背後に、宝石取引の世界を牛耳る悪辣なブローカーたちが関与していることを知ります。怒りに燃える竜四郎は、孤独な復讐者として、狡猾な悪党たちに対し、その身一つで戦いを挑むことを決意します。

シリーズ第3弾となる本作では、主人公・竜四郎の過去と、彼を駆り立てる復讐というテーマが前面に押し出されています。

キャスト

主演の赤木圭一郎が、復讐に燃える主人公・壇竜四郎を演じます。
物語を彩る主要キャストとして、以下の俳優陣が出演しています。

壇竜四郎：赤木圭一郎
佐伯博子：笹森礼子
コルトの謙：宍戸錠
三島五郎：青山恭二
壇則子：吉永小百合

この他にも、物語に深みを与える多彩な俳優たちが多数出演しています。浜田役の藤村有弘、秋枝役の南風夕子、船場役の二本柳寛、相原役の山田禅二、鉄役の深江章喜らが重要な役どころを担っています。また、緑川宏、瀬山孝司、河野弘、深水由衛といった面々も出演し、物語にリアリティを与えています。

スタッフ

本作は以下のスタッフによって制作されました。

監督：野口博志
企画：浅田健三
原作：城戸禮（読切倶楽部・所載 東京文芸社版）
脚本：山崎巌
撮影：横山実
照明：高橋勇
録音：高橋三郎
美術：小池一美
編集：辻井正則
音楽：山本直純
製作主任：園山蕃里
助監督：柳瀬観
スチル：斎藤耕一（クレジットなし）
* 技斗：高瀬将敏

野口博志監督の的確な演出のもと、山崎巌の描く脚本、山本直純による印象的な音楽が、作品世界を構築しています。特に、アクションシーンの迫力を支える技斗は、高瀬将敏が担当しました。

主題歌

本作の主題歌は、主演の赤木圭一郎自身が歌う「不敵に笑う男」です。作詞は水木かおる、作曲は藤原秀行が手掛けており、主人公の孤独な闘志と、クールな魅力を表現した楽曲となっています。

併映作品

封切り時には、『東京の暴れん坊』（斎藤武市監督）および『喧嘩太郎』（舛田利雄監督）と同時に上映されました。日活アクション黄金期を象徴する豪華三本立て興行の一角を担った作品です。

この映画は、赤木圭一郎の魅力とシリーズの持つアクション性を存分に発揮し、当時の観客に強い印象を残しました。

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