持明院保藤

持明院保藤についての詳細

持明院保藤（じみょういん やすふじ）は、鎌倉時代中期から後期にかけて活躍した公卿として知られています。彼は権中納言であった持明院基保の養子として生まれました。経歴を振り返ると、保藤は非常に長い公務を行っており、その身分もまた高いものでした。

生い立ちと早期の経歴

保藤は、松殿良嗣の息子として誕生しました。彼の誕生から非常に興味深いのは、60歳以上歳の離れた持明院基保に養子として迎え入れられたことです。これは、当時の社会における家の継承や相続の重要性を反映しています。

正嘉2年（1258年）、彼はわずか5歳という若さで従五位下に昇進しました。この時期、まだ幼いながらも彼の官歴はスタートしました。

官職の歴任

その後、保藤は右近衛少将、左近衛少将、さらには備前権介などの役職を経て、正応5年（1292年）には従三位に昇進し、公卿の仲間入りを果たしました。彼の出世は目覚ましく、正安2年（1300年）には参議の地位を得ます。

皇統が持明院統から大覚寺統へと移る中、正安3年（1301年）に辞任し遠江権守へと転任しましたが、徳治2年（1307年）には元の地位に還任します。

晩年と最期

その後、花園天皇の即位を受けて皇統が持明院統に戻ると、徳治3年（1308年）には権中納言に昇進します。続いて、延慶2年（1309年）にはこの地位を辞していますが、正二位の位を授かりました。彼は父を上回る出世を果たしますが、嘉暦元年（1326年）には出家を選び、長い人生を歩んできました。

保藤はその後も長寿を保ち、興国3年/康永元年（1342年）に89歳、あるいは92歳の高齢で亡くなりました。彼の子孫は持明院家の傍流であるものの、その後も公卿として活躍し、子の保有や孫の基孝、保冬もまた名を馳せています。

まとめ

持明院保藤の生涯は、鎌倉時代の日本における公卿の重要性を示す一例です。彼は様々な官職を経験し、歴史の流れに身を委ねながらも、しっかりとした足跡を残しました。彼の家系はその後も続いており、日本の公卿社会において一定の影響力を持ち続けました。

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