摩耶 (重巡洋艦)

摩耶 (まや)：日本海軍の重巡洋艦

摩耶は、日本海軍の重巡洋艦で、高雄型の3番艦として建造されました。艦名は兵庫県神戸市の摩耶山に由来しています。本艦はレイテ沖海戦に参加し、その戦闘で米潜水艦の攻撃により沈没しました。以下では、摩耶の建造経緯、改装、艦歴、さらにはその最期に至るまでの詳細を紹介します。

建造経緯

摩耶の建造は、妙高型重巡洋艦の完成後、ワシントン軍縮条約の影響で制限されていた主力艦を補うために起こされました。日本海軍の造船官、藤本喜久雄の設計に基づき、川崎造船所で1928年に発注されましたが、当時の経済状況が厳しく、建造が遅れる結果となりました。

1930年11月8日、摩耶は進水し、1932年6月30日に竣工しました。高雄型の主砲は、摩耶のものは妙高型と同じ55度の仰角制限が設けられていましたが、他の艦は70度で対空射撃が可能でした。このことが摩耶の特異性の一つとされています。

改装

戦局が変化する中、摩耶は近代化改装を受けることなく太平洋戦争に突入しました。1943年11月5日、ラバウル空襲の際、大破し、その修理時に対空能力の強化が求められました。主砲塔の撤去後、12.7cm連装高角砲を設置し、機銃も大幅に増備されました。これにより、艦の対空能力が大きく向上しました。

艦歴

就役後、摩耶は数多くの南方作戦に関与しました。1932年には封鎖作戦に参加し、1937年の日中戦争では海南島攻略作戦の旗艦として活躍。1941年の太平洋戦争開始時にはフィリピン進攻作戦の一環として行動しました。特に注目すべきは、南方戦線での活動において数多くの交戦を経て、多くの評価を受けたことです。

1944年に入ると、摩耶はレイテ沖海戦に参加し、米潜水艦の攻撃を受ける運命に見舞われます。旗艦の愛宕が沈没し、摩耶も攻撃を受けてしまいます。

摩耶の最期

1944年10月、摩耶は米潜水艦の攻撃により大破し、7時5分に沈没しました。この戦闘では、艦長以下336名が戦死し、生存者は駆逐艦に救助されました。摩耶の乗員たちは、艦の最後の瞬間まで戦闘配置につき、勇敢に行動しました。

沈没後の発見

摩耶は後にフィリピン沖で発見され、その損傷の様子が報告されています。艦橋などの構造物は良好な状態で残っていることが確認され、艦の歴史を物語っています。

まとめ

摩耶の歴史は、日本海軍の巡洋艦としての役割を果たし、多くの戦闘において活躍した証となっています。彼女の名は今もなお、多くの歴史の中で輝き続けています。

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