支援費制度

支援費制度とは

支援費制度は、身体障害者および知的障害者（児）が、市町村から情報提供や相談支援を受け、必要なサービスを契約に基づいて利用できる制度です。2003年4月に施行されましたが、2006年4月に障害者自立支援法へ移行しました。

制度の概要

この制度では、ホームヘルプやデイサービスなどの居宅サービスと、更生施設や療護施設などの施設サービスが提供されました。市町村が運営主体となり、サービス利用者は、それぞれのニーズに応じてこれらのサービスを選択できました。ただし、児童福祉法の対象となる18歳未満の方は、居宅サービスのみの利用に限定されていました。

制度の理念と問題点

支援費制度は、障害者の自己選択と自己決定を尊重するノーマライゼーションの理念に基づいて導入されました。しかし、実際には、学校や職場でのサービス利用が制限されたり、送迎サービスの利用ができなかったりと、多くの問題点が残されました。また、精神障害や特定疾患、高次機能障害などは制度の対象外とされ、サービスを利用できないという課題もありました。

さらに、措置制度から契約制度への移行によって、サービス利用者が急増し、予算不足が深刻化しました。このため、制度開始当初から介護保険制度との統合が検討されるようになりました。

その後の経緯

財源問題などを背景に、2005年には障害者自立支援法案が国会に提出されました。一時衆議院で可決されましたが、その後の解散により廃案となりました。その後、同法案は再提出され、成立し、2006年4月1日に障害者自立支援法が施行されました。

関連項目

* 障害者自立支援法

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