攻め

攻め：対戦相手を攻撃し優位に立つ戦略

「攻め」とは、戦争やスポーツ、ゲームにおいて、相手を攻撃することで自らの利益を得ることを意味する基本的な戦略です。特に、将棋や囲碁といったボードゲームにおいては、勝利を目指す上で欠かせない重要な要素であり、高度な戦術と戦略を必要とします。

将棋における攻め

将棋では、「攻め」は相手陣地への攻撃を指します。主な攻め方の戦法として、「居飛車戦法」と「振り飛車戦法」が知られています。これらの戦法は、駒の配置や動きの違いによって、異なる攻め方を展開します。攻めだけでなく、相手の攻撃を防ぐ「受け」も重要であり、攻めと受けのバランスが勝敗を大きく左右します。攻めと受けを合わせた状態は「攻守」と呼ばれ、「攻守のバランスが取れた戦法」といった表現が用いられます。

囲碁における攻め

囲碁における「攻め」は、相手の石を攻撃して有利な状況を作り出すことを指します。必ずしも相手の石を取ることだけが攻めではありません。相手の石を挟撃したり、厚みを活用して圧力をかけたり、相手の陣地の根拠となる石を奪うなど、様々な方法があります。

囲碁の攻めにおいては、「美人は追わず」という格言が有名です。これは、やみくもに相手の石を追いかけるのではなく、状況をよく見て、攻めるべき局面を見極めることの重要性を示しています。むやみに追いかけると、逆に自分が不利な状況に陥る可能性があるからです。

攻めに強い棋士として、加藤正夫九段、武宮正樹九段、井山裕太名人などが知られています。これらの棋士は、独自の攻めのスタイルを確立し、数々の名局を生み出しました。

囲碁における攻めのテクニック

囲碁における攻めのテクニックには、様々な種類があります。以下に代表的な例を挙げます。

根拠を奪う攻め: 相手の石の根拠となる部分を攻撃することで、相手の石を弱体化させる攻め方です。
ボウシ攻め: 相手の進路を遮断するような形で攻める方法です。
コスミやケイマによる攻め: コスミやケイマといった特定の手筋を用いて、相手の石を攻める方法です。
重くして攻める: 相手の石を大きな石にして捨てにくくすることで、攻めを効果的に行う方法です。
モタレ攻め: 直接相手の石を追わず、近くの石に打って攻める方法です。
裂いての攻め: 相手の石の繋がりを断つことで、攻める方法です。
カラミ攻め: 相手の石と絡み合いながら攻める方法です。
小さく生かす攻め: 相手の石の一部を生かすことで、より効果的に攻める方法です。

これらの攻め方は、状況に応じて使い分けることが重要です。

同人における攻め

同人サークルにおけるカップリング表現においても「攻め」という用語が用いられることがあります。これは、特定のカップリングにおいて、どちらのキャラクターがより積極的な役割を担っているかを示す際に用いられます。詳細はカップリングの項目を参照ください。

参考文献

* 『大竹英雄の攻めに強くなる12章 (NHK囲碁シリーズ)』日本放送出版協会、1994年。

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