放光寺 (堺市)

放光寺は、大阪府堺市に位置する高野山真言宗の寺院です。寺伝によれば、その起源は白鳳時代に遡り、役行者によって開基されたと伝えられています。その後、天平時代には行基が観音像を安置し、「放光寺」と名付けられました。

歴史

かつては神鳳寺、野中寺と共に畿内三曹坊として栄え、金堂、大日堂、権現堂、蔵王堂、経堂など、壮大な伽藍を誇っていました。しかし、天正年間の兵火によって全ての堂宇が焼失するという悲劇に見舞われました。

江戸時代初期の承応4年（1652年）に、神鳳寺の快円和尚の弟子である智玄坊によって再興されましたが、往時の規模には及ばず、長い年月を経て荒廃が進み、維持が困難となりました。明治5年には、方丈や土蔵などの数棟を残して売却されるという憂き目に遭いました。

大正3年、放光寺は同地にあった多聞寺と合併し、多聞寺の本尊であった毘沙門天を安置することで、寺としての体裁が整えられ、現在に至っています。

交通アクセス

泉北高速鉄道 栂・美木多駅より徒歩約20分
南海バス「美木多」バス停下車、徒歩約5分

放光寺は、長い歴史の中で幾多の困難を乗り越え、現在も地域の人々に親しまれる寺院としてその名を刻んでいます。

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