政友本党

政友本党 (せいゆうほんとう)

政友本党は、日本の帝国議会において成立した政党であり、その設立は1924年1月にさかのぼります。当時、立憲政友会が内部の対立によって分裂し、過半数の議員が新たに政友本党に参加しました。これにより、政友本党は比較的第一党となり、清浦内閣の与党として活動を開始しますが、間もなく行われた第15回衆議院議員選挙で敗北し、以降は野党に転落しました。最終的には憲政会と合併し、立憲民政党として新たな一歩を踏み出しました。

歴史的背景

政友本党の起源は、原敬総裁のもとで勢力を拡大した立憲政友会にあります。しかし、原総裁が1921年に暗殺され、党内の対立が顕在化しました。これが高橋是清による暫定的な指導体制へと繋がる中、非主流派と主流派の間での緊張が高まりました。そして1924年には清浦内閣が成立し、これに対する党内の意見が二分されることになります。

党の理念には、協調と妥協による中道を追求する意志が込められており、「政界縦断の理想」を掲げました。しかし、1925年の選挙では、憲政会と革新倶楽部に敗れ、野党に転落しました。

主要な出来事

特に第15回衆議院議員選挙は、政友本党にとって苦い経験となりました。その結果、憲政会が152議席、政友本党が111議席、政友会が102議席、革新倶楽部が30議席を獲得し、政友本党は第一党としての地位を失います。この選挙は、政府与党が敗北する非常に稀な例となりました。加藤高明内閣が成立する中、政友本党は野党となり、様々な政策提案を通じて再度の政権獲得を目指します。

党の運営と構造

政友本党は設立当初は総裁を置かず、5人の総務による集団指導体制をとっていましたが、その後、1924年に総裁制度を導入しました。党内の指導者は、その後しばしば変動し、政策や戦略の見直しが行われました。また、普通選挙法の成立を受け、地域組織を強化し、票の拡大に努めました。特に床次竹二郎を中心とした「床次会」など、若者や知識人をターゲットとした組織が設立され、都市部での支持を集めるために労を惜しみませんでした。

その後の展開

最終的に、政友本党は1927年に憲政会との合併が決定し、立憲民政党を発足させます。この合併は、当時の政治的状況における選択肢の一つであり、政党間の連携が重要視される時代背景を反映しています。政友本党の存在は、日本の政党政治における一つの章を形作り、成功と失敗の両面を持つ歴史的なケースとなりました。

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