革新倶楽部

革新倶楽部について

革新倶楽部（かくしんくらぶ）は日本の大正時代に存在した政党で、特に帝国議会において活発に活動しました。この政党は、1922年11月8日に立憲国民党が解党されたことを受け、犬養毅、尾崎行雄、島田三郎、古島一雄など46名の政治家によって設立されました。革新倶楽部は、立憲政友会に対抗するために、非政友会系の立憲国民党や無所属倶楽部、憲政会脱退派のメンバーが集まって構成されました。

主な政治的主張

革新倶楽部が掲げていた主な政策は多岐に渡りました。彼らは、普通選挙を基盤にした政党内閣制の導入や、軍部大臣の現役武官制の廃止、さらに軍縮として師団の半減を求めました。また、知事の公選制の導入や行財政の整理、金解禁、義務教育の延長、両税の委譲という具体的な政策を打ち出しました。そして、労働問題や小作の問題に関する立法的解決や、ソビエト連邦の承認についても議論されていました。

第二次護憲運動

その後、革新倶楽部は第二次護憲運動に参加し、立憲政友会や憲政会とともに三派を結成しました。この運動は、清浦奎吾内閣に対する批判を強め、内閣を打倒するための活動を展開しました。第15回衆議院議員総選挙が行われた後、加藤高明を首班とする護憲三派内閣が成立し、革新倶楽部は与党の一翼を担うこととなりました。ここで犬養毅は逓信大臣に就任し、古島一雄は政務次官となりました。

分裂と後の展開

しかし、この選挙の結果、革新倶楽部は議席数を大幅に減少させ、43から30に落ち込むこととなりました。この状況は党内に不安を呼び起こし、不信感が広がりました。また、資金調達を担当していた鈴木梅四郎の病気により、党の財政も悪化しました。その後、犬養系とされる中野正剛が憲政会に移籍するなど、党の内情はさらに厳しくなりました。

1925年には、治安維持法の是非を巡って党内が分裂の危機に直面しました。犬養毅を中心とする右派は法の推進に動きましたが、尾崎行雄や清瀬一郎、大竹貫一らの左派はこれに反発しました。この内部分裂は、5月10日の協議会での政友会との合同を巡る動議の提出によりさらに顕在化しました。左派メンバーの反対により、革新倶楽部は最終的に分裂し、右派は立憲政友会に合流する決定を下しました。

左派は政友会との合同も模索しましたが、最終的には新正倶楽部との連携を目指したものの、その後も分裂は避けられず、一部は昭和時代に入ってから新たに革新党を結成するに至りました。

革新倶楽部は幾多の変遷を経て、日本の政治史において重要な役割を果たした政党であったと言えるでしょう。

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