政岡伸洋

政岡伸洋氏の人物像

政岡伸洋（まさおか のぶひろ）氏は、1964年生まれの日本の民俗学者です。東北学院大学文学部歴史学科教授として、後進の指導にあたるとともに、文化人類学・民俗学の研究者として第一線で活躍しています。

学歴と職歴

1988年に佛教大学文学部史学科を卒業後、1991年に同大学大学院文学研究科修士課程日本史学専攻を修了しました。さらに1994年には、同大学大学院文学研究科博士課程日本史学専攻を満期退学し、文学博士号を取得しました。2008年より東北学院大学文学部歴史学科教授に就任し、現在に至ります。また、2009年からは学校法人東北学院評議員、2011年からは東北学院大学大学院文学研究科アジア文化史専攻専攻主任を務めました。東北福祉大学の兼任講師も務めるなど、教育者としても精力的に活動しています。

社会活動

2008年12月からは仙台市文化財保護審議会委員、2010年8月からは宮城県地域伝統文化活性化推進委員会委員、2010年11月からは仙台市秋保の田植踊民俗文化財調査に係る調査指導委員会委員を務めています。さらに、2011年11月からは文化庁・宮城県東日本大震災に伴う被災した民俗文化財調査調査員として、文化財の保護・継承にも貢献しています。

研究テーマ

政岡氏の主な研究テーマは、近代都市の形成過程における文化現象です。特に、大阪府和泉市の部落解放運動や、韓国済州島の宗教・祭祀儀礼を対象に、都市と文化の関係について深く掘り下げています。これらの研究を通して、都市における人々の暮らしや文化の多様性を明らかにし、社会学的な視点から都市文化のあり方を考察しています。

受賞歴

1993年10月には、日本民俗学会第13回日本民俗学会研究奨励賞を受賞しており、その研究業績は高く評価されています。

著書

政岡氏は、これまでに多くの著書を執筆しています。

単著
『仙台の祭りを考えるための視点と方法―民俗学の立場から』（大崎八幡宮、2010年）

編著
（東北学院大学政岡ゼミナール・東北歴史博物館）『波伝谷の民俗―宮城県南三陸沿岸の村落における暮らしの諸相』（東北歴史博物館、2008年）
（高倉浩樹・滝澤克彦）『東日本大震災に伴う被災した民俗文化財調査2011年度報告集』（東北大学東北アジア研究センター、2012年）

共著
（八木透）『図解雑学 こんなに面白い民俗学』（ナツメ社、2004年）

これらの著書を通して、民俗学の面白さや、文化の多様性を広く社会に伝えています。

講演・口頭発表

多数の講演や口頭発表も行っており、学会や一般向けの講演会で、研究成果を発信しています。

（八木透）『こんなに面白い民俗学―日本文化の西東』（開学100周年記念・歴史学部開設記念・佛教大学文化講演会、2010年 ）
「東日本大震災と民俗学」（日本民俗学会第63回年会、2011年）
「アジア文化史専攻における国際化に向けての取り組み」（東北学院大学大学院文学研究科FD研修会、2014年10月16日）
「こうして民俗行事は創られた―岩手県のチャグチャグ馬コの場合―」（東北学院大学文学部歴史学科第18回公開講演会「生み出される歴史と伝統―創出・発見・捏造―」、2015年6月3日）
「被災地のこれまでとこれから―宮城県本吉郡南三陸町戸倉波伝谷の場合―」（日本民俗学会第67回年会、2015年10月11日）

論文

CiNiiなどの学術情報データベースで、以下の論文を公開しています。

地域の暮らしと復興の課題
韓国済州島の宗教儀礼（特集　地域文化研究と地域博物館）
部落解放運動と民団の関係構築と個人的ネットワーク―大阪府和泉市の事例から―

所属学会

日本民俗学会
民俗芸能学会
日本文化人類学会
比較家族史学会
日本社会学会
鷹陵史学会

関連情報

外部リンク
政岡伸洋 - researchmap
政岡伸洋 - J-GLOBAL
政岡伸洋 - KAKEN 科学研究費助成事業データベース
教員紹介 - 東北学院大学

政岡伸洋氏は、民俗学の研究者として、また教育者として、多岐にわたる分野で活躍を続けています。その研究成果は、社会文化に対する深い理解を促し、私たちに新たな視点を与えてくれます。

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