敦貞親王

• - 敦貞親王の基本情報

敦貞親王（あつさだしんのう）は、平安時代中期の皇族で、長和3年10月6日（1014年11月1日）に誕生し、康平4年2月8日（1061年3月2日）に死亡しました。彼は敦明親王（小一条院）の第一皇子として知られ、官位は三品・式部卿にまで上り詰めました。

• - 経歴の始まり

彼の経歴は、後一条朝の寛仁3年（1019年）に始まります。この時、異母妹である儇子内親王と共に、祖父である三条上皇の養子として（内）親王宣下を受けることになりました。

• - 高陽院競馬と政治的背景

万寿元年（1024年）、敦貞親王は高陽院競馬において左方の念人として活動を始めました。これは、競技者を応援し、様々な支援をする役割でした。しかし、関白の藤原頼通は敦貞親王の名前を聞いたことがなく、彼を除外しようとしました。大外記の清原頼隆が、実は敦明親王の子であることを述べたものの、頼通は童親王であることを理由にその提案を無視しました。

• - 結婚と昇進

長元4年（1031年）に、敦貞親王は修理大夫・源済政の娘と結婚します。長元9年（1036年）6月には、後朱雀天皇の即位威儀料により四品に叙位され、同年の即位式では左侍従としての役割を果たしました。また同年11月には中務卿に任ぜられました。

• - さらなる官職と任命

寛徳2年（1045年）の後冷泉天皇の即位式でも再度左侍従を務め、永承5年（1050年）には式部卿に任ぜられることで、最終的に三品の位階に到達しました。

• - 最期と官歴

康平4年（1061年）2月8日、敦貞親王は48歳で薨去しました。その時点での最終官位は三品式部卿です。彼の官歴は、以下の通りです。
- 寛仁3年（1019年）3月4日：親王宣下（祖父三条院為子）
- 長元9年（1036年）6月27日：四品（御即位威儀料による）
- 同年11月：中務卿
- 永承5年（1050年）2月：式部卿
- 時期不詳：三品
- 康平4年（1061年）2月8日：薨去（三品式部卿）

• - 家系

敦貞親王の家系は興味深く、父は敦明親王（小一条院）、母は藤原延子（藤原顕光の娘）でした。彼は源済政の娘と結婚し、以下の子息をもうけました。
- 藤原宗家（藤原信家の養子）
- 敦輔王（1044-1111、敦平親王の養子）
- 寛意（1062-1101）
- 行勝（1049-1124、生母不詳）

• - 脚注と参考文献

敦貞親王に関する詳しい情報は、『日本人名大辞典』（講談社、2001年）や『大日本史料』などの文献に記されています。また、赤坂恒明の研究も参考にされることが多いです。

もう一度検索