文子天満宮

文子天満宮

文子天満宮（あやこてんまんぐう）は、京都市下京区にひっそりと佇む神社です。天神信仰のルーツとも言われ、学問の神様として知られる菅原道真公と、その乳母である多治比文子（たじひのあやこ）を祀っています。旧社格は村社であり、登記上の宗教法人名称は文子天満宮神社です。

祭神

菅原道真公
多治比文子

歴史

社伝によれば、菅原道真公は延喜3年（903年）に大宰府で亡くなりました。その際、道真公の乳母であった多治比文子に「われを右近の馬場に祀れ」という託宣があったと伝えられています。しかし、文子は貧しかったため、社殿を建立することができず、自宅に小さな祠を建てて道真公をお祀りしたのが始まりとされています。これが文子天満宮の起源であり、天神信仰発祥の神社、そして北野天満宮の前身であるとも伝えられています。

その後、天明、安政、元治の大火によって社殿は焼失しましたが、その都度再建され、明治時代には村社に列せられました。現在の社殿は、大正7年（1918年）に造営されたものです。毎年4月16日に近い第3日曜日には例祭が執り行われ、多くの参拝者で賑わいます。

境内

境内は決して広くはありませんが、静かで落ち着いた雰囲気が漂っています。本殿のほか、いくつかの石碑や祠があり、歴史を感じさせる空間となっています。

現地情報

所在地: 京都府京都市下京区間之町通花屋町下ル天神町400
交通アクセス:
JR西日本及び近鉄京都線 京都駅下車後、徒歩約8分

関連情報

北野天満宮
* 洛陽天満宮二十五社順拝（巡礼）

文子天満宮は、華やかな京都の街中にありながら、静寂に包まれた空間で、歴史と信仰を感じられる場所です。京都駅からも徒歩圏内ですので、気軽に立ち寄ってみてはいかがでしょうか。

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