文宗 (高麗王)

文宗 (高麗第11代国王)

文宗（ぶんそう、1019年12月29日 - 1083年9月2日）は、高麗の第11代国王（在位：1046年 - 1083年）です。姓は王、諱は徽（き）、初名は緒（しょ）、諡号は章聖剛正明戴仁孝大王。

生涯

顕宗と元恵太后金氏（金殷傅の娘）の間に生まれました。1022年に楽浪君に封じられ、1037年には内史令となりました。兄である靖宗の死後、王位を継承しました。

文宗の治世は、高麗の制度が整い、社会が安定し、文化が大きく発展した時代として知られています。彼は周辺諸国との交流を積極的に行い、多くの帰化人を受け入れました。

人物

文宗の時代、高麗は宋、契丹、女真といった国々と活発な交流を行い、これらの国々から多くの人々が帰化してきました。帰化人の職種で特に多かったのは、文人、文士、官人などの知識人層でした。その他には、商人、通訳、僧侶、医師、音楽家、占術師などがいました。

後三国統一を主導した勢力が武将であったため、高麗では知識層が不足していました。そのため、政府は帰化人に対して官職、土地、家屋、物品などを与えるなど、優遇政策を実施しました。例えば、女真族の耶邑幹（やゆうかん）という人物が、自分の両親や兄弟など6人が高麗に亡命しており、自分も家族と共に暮らしたいと願い出た際、文宗は彼らの親孝行を重んじ、親戚一同を嶺南に移住させるよう命じました。

帰化人たちは、外交、通訳、貿易、医療、音楽、占術など様々な分野で活躍し、高麗の発展に大きく貢献しました。

宗室

后妃

仁平王后金氏（顕宗と元成王太后 金氏の娘）
仁睿太后李氏（李子淵の長女）
仁敬賢妃李氏（李子淵の次女）
仁節賢妃李氏（李子淵の三女）
仁穆徳妃金氏

王子

順宗
宣宗
粛宗
大覚国師 王煦（字は義天）
常安公 王琇
普応僧統 王竀
金官侯 王㶨
卞韓侯 王愔
楽浪侯 王忱
聡慧首座 王璟

王女

積慶宮主
保寧宮主

その他

朝鮮公 王濤
朝鮮公の息子：江陵公 王温（毅宗の妃荘敬王后、明宗の妃光靖王后、神宗の妃宣靖王后の父）
扶余公 王㸂
* 辰韓公 王愉（睿宗の妃文貞王后の父）

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