斎藤信也

斎藤信也

斎藤 信也（さいとう しんや、1962年 - ）は、日本の元子役、俳優。

人物

1960年代後半から1970年代にかけて活動した子役スターの一人であり、テレビドラマや映画、CMなど多方面でその姿を見せた。特に、円谷プロダクションが制作したウルトラシリーズには複数作品に出演し、その愛らしい表情は多くの視聴者に記憶されている。

彼の人物像について、『ウルトラマンタロウ』で共演し、主人公・東光太郎を演じた俳優の篠田三郎は、当時の撮影現場での様子を語っている。篠田によると、斎藤信也は撮影現場に常に父親が付き添っており、子供らしさではしゃぎ回るというよりは、物静かで落ち着いた性格の子だったという印象を受けていたようだ。

主な出演作品

斎藤信也は、その短い活動期間ながら、非常に多くのテレビ番組や映画に出演している。時代劇から現代劇、特撮作品、ホームドラマまで、幅広いジャンルで才能を発揮した。

テレビドラマ

彼のテレビドラマにおける活動は、1960年代後半から始まる。

初期には、1966年のNTV系列の番組『オーイわーいチチチ』や、1969年にはNET（現テレビ朝日）系列で放送された特撮時代劇『河童の三平 妖怪大作戦』の第19話「妖怪村の復讐鬼」に出演している。同年から1971年にかけては、同じくNET系列の長寿ドラマ『特別機動捜査隊』に複数回ゲスト出演しており、第368話「涙の子守唄」（1969年）、第414話「愛の水平線」（1969年）、第429話「愛の日記」（1970年）、第473話「盛り場刑事」（1970年）、第498話「女の縮図」（1971年）などで異なる役柄を演じている。

時代劇では、TBS系列で放送された人気シリーズ『水戸黄門』の第3部（1972年）に二度出演しており、第9話「愛のむち -浜松-」では喜一郎役を、第13話「死をかけた願い -桑名-」では春千代役を演じた。また、1972年にはフジテレビ系列の青春ドラマ『青春をつっ走れ』にも秋夫役で出演。同年、テレビドラマ版『木枯し紋次郎』の第1部 第10話「土煙に絵馬が舞う」には新吾役で出演したが、この際のクレジットは「斉藤信也」名義となっている。

特撮番組への出演も多く、TBS系列で放送された『シルバー仮面ジャイアント』（1972年）の第25話「輝け!! シルバーレインボー」と第26話「アンドロメダ2001」では、物語に関わる大原紀久男役を演じている。

そして、彼のキャリアにおいて特筆すべきはウルトラシリーズへの出演である。TBS系列で制作されたこれらの作品群には、連続して出演を果たしている。

『帰ってきたウルトラマン』（1972年） - 第41話「バルタン星人Jrの復讐」にて、山内ススム役でゲスト出演。
『ウルトラマンA』（1972年） - 第6話「変身超獣の謎を追え!」にて、小山敦役でゲスト出演。
『ウルトラマンタロウ』（1973年 - 1974年） - ウルトラシリーズ出演の集大成ともいえる作品で、防衛チームZATの隊員・白鳥健一役としてレギュラー出演。物語の重要な一員として、約1年間にわたり活躍した。

映画

テレビドラマと並行して、多数の日本映画にも出演している。特に1967年から1969年にかけては、東映、大映、日活といった日本の主要な映画会社の作品に立て続けに起用されている。

『渡世人』（1967年、東映）
『日本侠客伝 斬り込み』（1967年、東映）
『懲役十八年 仮出獄』（1967年、東映）
『座頭市血煙り街道』（1967年、大映） - 勝新太郎主演の人気時代劇シリーズ。
『とむらい師たち』（1968年、大映） - 少年時代のガンメンを演じた。
『ひとり狼』（1968年、大映）
『怪談雪女郎』（1968年、大映）
『講道館破門状』（1968年、大映）
『前科・仮釈放』（1969年、日活）
* 『女左膳 濡れ燕片手斬り』（1969年、大映）

CM

CMへの出演もあり、1972年にはナショナル掃除機「隼（はやぶさ）」のCMに出演し、「隼を呼ぶ少年」として登場した。

斎藤信也は、1970年代半ばにかけて子役としての活動が中心であった。短期間に非常に多くの映像作品に出演し、特にウルトラシリーズにおける存在は、現在でも多くの特撮ファンに記憶されている。その後、俳優としての活動を続けたかどうかは定かではないが、子役時代の活躍は日本のテレビ・映画史の一頁を飾るものである。

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