新・兵隊やくざ

新・兵隊やくざ

「新・兵隊やくざ」（しん へいたいやくざ）は、1966年（昭和41年）1月3日に劇場公開された日本の長編劇映画です。この作品は、かつて日本映画界の一翼を担った大映株式会社が製作しました。作家・有馬頼義の同名小説を原作としており、大映で好評を博した「兵隊やくざ」シリーズの続編、または一作として位置づけられています。

製作陣

本作の監督は、シリーズ初期作なども手掛けた田中徳三が務めました。企画は久保寺生郎が担当。原作はシリーズの生みの親である有馬頼義であり、その世界観を基に、舟橋和郎が脚本を書き下ろしました。撮影監督は中川芳久、録音は三枝康徐、照明は伊藤幸雄がそれぞれ担当し、映像と音響のクオリティを支えています。美術は下河原友雄が手掛け、舞台となる空間を構築しました。音楽は鏑木創が担当し、作品の雰囲気に合わせた楽曲を提供しています。編集は中静達治、装置は山本佐一郎、助監督は岡崎明が名を連ねています。そして、制作主任として渡辺俊策が全体の進行管理を行いました。これらのスタッフワークによって、作品は完成へと導かれました。

出演者

主演は、「兵隊やくざ」シリーズの顔である二人の俳優、勝新太郎と田村高廣です。勝新太郎は主人公の一人、大宮貴三郎を演じ、田村高廣は相棒となる有田上等兵を演じました。二人の掛け合いやそれぞれの個性が、シリーズの大きな魅力となっています。

共演者には多彩な顔ぶれが揃っています。桃子役には瑳峨三智子が出演。軍関係者としては、青柳憲兵伍長に成田三樹夫、鬼頭中尉に北城寿太郎、堀内大尉に見明凡太朗、豊後一等兵に藤岡琢也、上州一等兵に玉川良一、高倉小尉に村上不二夫、鬼頭中隊の木崎軍曹に橋本力などがキャスティングされています。また、第三分隊の兵士役で佐山真次、荒木康夫、三夏伸が出演しています。

憲兵隊関連では、山本憲兵隊長を神田隆が演じ、その部下には九段吾郎と後藤武彦。別の憲兵役には夏木章と、その部下の森田健二が出演しています。

物語に関わる一般の人々として、女郎屋「竜宮」の主人・根上を遠藤辰雄が演じ、その用心棒として高田宗彦と井上大吾が出演。竜宮のやり手婆あには町田博子。女郎たちには、よし子役の紺野ユカ、紅子役の緋桜陽子、朱実役の真城千都世、花子役の田中三津子が登場します。その他、中国人男性役で伊達正と佐々木正時が出演。子役などが所属する劇団ひまわりも本作に参加しています。

これらの個性豊かな俳優たちが、大宮と有田が織りなす物語に深みを与えています。

併映作品

本作は劇場公開時、二本立てとして上映されました。併せて上映されたのは、池広一夫監督による映画『若親分喧嘩状』です。こちらも大映が製作した任侠アクション作品であり、当時の人気シリーズ同士の組み合わせとなりました。

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