新世界発展(New World Development)は、
香港を代表する華人系
コングロマリットです。その事業範囲は非常に多岐にわたり、
不動産開発を始め、運輸、
インフラストラクチャー、
通信、
ホテル、デパート、
テクノロジーなど、多岐にわたる分野で事業を展開しています。
幅広い事業展開
不動産開発においては、新世界発展(New World Development)と新世界中国(New World China)が中心的な役割を担っています。
香港や中国本土における大規模な住宅開発や商業施設の建設を通じて、都市の景観を大きく変えてきました。また、運輸事業では、新世界第一バス(New World First Bus)、シティバス(Citybus)、新世界フェリー(New World First Ferry)といった公共交通機関を運営し、
香港市民の日常生活を支えています。
さらに、
インフラストラクチャー事業では、新創建集団(NWS Holdings)と協興建築(Hip Hing Construction)が重要な役割を果たし、道路、トンネル、橋梁などの建設プロジェクトを推進しています。
通信分野では、新世界電信(New World Telecommunications)が、最新の
通信技術を用いたサービスを提供しています。
ホテル事業では、新世界
ホテル(New World Hotels)が、国際的なビジネス客や観光客に快適な滞在を提供しています。デパート事業では、新世界百貨(New World Department Store)が、多様な商品を扱い、
香港の消費者のニーズに応えています。そして、
テクノロジー分野では、新世界信息科技(New World Information Technology)が、革新的な技術の開発と導入を進めています。
創業と歴史
新世界発展は、
1970年に鄭裕トウ(Cheng Yu-tung、周大福ジュエリーの創業者周至元の娘婿)、何善衡(Ho Sin-hang、
恒生銀行の創業者)、郭得勝(Kwok Tak-seng、新鴻基
不動産の創業者)という3人の実業家によって設立されました。
1972年には
香港証券取引所に上場し、以降、
香港経済の発展とともに成長を遂げてきました。特に創業者の鄭裕トウは、設立から
2012年まで会長職を務め、新世界発展の成長を牽引しました。
2012年、86歳で引退した鄭裕トウは、会長職を長男の鄭家純(Henry Cheng Kar-shun)に譲り、新たな時代を迎えました。
新世界発展は、
香港の経済成長と共に、その多角的な事業展開を通じて、地域社会の発展に大きく貢献してきました。現在でも
香港を代表する大企業として、その影響力は非常に大きいです。今後も、新世界発展がどのような新しい事業展開を見せてくれるのか、期待が高まります。